劇場公開日 2010年6月5日

「本作は思春期の出口の見えない無間地獄を描いていたのかも知れません」告白(2010) あき240さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0本作は思春期の出口の見えない無間地獄を描いていたのかも知れません

2025年6月30日
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告白
2010年公開
誰しも思春期にかかる中二病に、いい歳した大人なのに、またかかったような嫌な気分です
何か変なクスリを飲まされでもしたかのように、視野狭窄に陥りました

全ては中二病がなせる妄想なのかも?
なーんてね
そう最後に言われたかった

冷静な大人ならバカバカしいと一笑に付すストーリーを全て受け入れてしまうのは一体何故なんでしょうか?
それは監督の演出の上手さに尽きるとおもいます、傑作です
そして、やはり冒頭の松たか子の告白の迫力が桁外れだったからでしょう

あの年代だった頃の自分を思い返して、冷や汗がでるような、あの頃の思い出したくない嫌なことをほじくり返されて鼻先に突きつけられたような心地悪さ
本作は思春期の出口の見えない無間地獄を描いていたのかも知れません
自分は二度とあの頃には戻りたくありません
何でもできるという根拠のない無敵感、ほんの僅かしかない経験値、背負う物の無い身の軽さは安易で軽はずみな思考をそのまま行動や言動に移してしまっていました
恐ろしい年代です
繰り返したくもない
それなのに振り返ってみれば人生でもっとも大事な時期であったとつくづく思います
それを大事にしないでいたから、こんな大人になってしまった
そんな後悔も大きいのです

あき240
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