「ノスタルジー色の強い時かけは、この映画で完結できたのでは。」時をかける少女 aotokageさんの映画レビュー(感想・評価)
ノスタルジー色の強い時かけは、この映画で完結できたのでは。
クリックして本文を読む
時をかける少女 これまで何度も映画、テレビ、アニメ化されてきました(NHKのからすべて見てます)が、原作をアレンジしつつどれもが面白かった。タイムトラベルものは、懐かしいような切ない思いにさせてくれます。
少し前に昭和の日本を映像化するものが流行りましたが、この映画でもはじめて映像化された70年代にタイムトラベルします。前半の70年代の映画好きな若者の青春物語は退屈な人もいるかもしれませんが、当時を知るものにはすべてのシーンが懐かしく見入ってしまいました。一本別の映画を見て得した思いです。背景も当時を再現してたし(ロケだけでなくCG合成もありか)、配役も昔っぽい人を揃えて、その中で顔立ちのはっきりした仲里衣沙が浮いていて未来人らしくてよかった。彼女はいまどきの行動的で物怖じしない女の子をうまく演じてました。仲さんの魅力だけでも見る価値あると思います。
そして、別れの時、これまでの時かけ以上に切ないもの。時ではなく、70年代の街を懸命駈けるヒロイン。叶わぬ思いをかなえるために…。
芳山和子が幼なじみの吾朗ちゃんと結ばれなかったのは寂しいですが(その方がリアリティはありますが)、大林監督の時かけを谷口監督がうまく受け継いでいました。(大林監督も絶賛してます。)ノスタルジー色の強い時かけは、この映画で完結できたのではないですか。
コメントする