エリックを探してのレビュー・感想・評価
全4件を表示
大好きだ〜
ケンローチ監督の作品はやはり良い。
うだつの上がらない郵便局員と愉快な仲間たちの物語。
ティーンエイジャーの男子2人のせい?で家の中はぐっちゃぐっちゃ。
もう、何ともならないくらい生活は乱れ切っている。
救いはエリックの部屋がきちんとしていることかな。
マンCとマンUの違いもいまいちわからないけど、監督のサッカー愛はひしひしと伝わるな。
カントナ選手についても全く知らなかったが、ちゃんとした俳優さんに見えた。
二足の草鞋か?うらやましい。
サッカーシーンは本物なのでワクワクする。
ダンスシーンはすごくきれいで見惚れてしまう。
それと郵便局の仲間たちがまたいい。
サッカーとビールを愛する、ビールっ腹のオヤジ達。
ミートボール笑
本を持ってくるたびに「万引きしたのか?」って…もちろんスルーだが、そんな会話が出来る関係性がいい。
コメディというジャンルだが、言うことやることは大真面目、だけど笑える。
他の作品もそうだが、どこにでもいそうな人達ばかりなのもいい。
そして、シリアスな社会問題、格差社会についての皮肉なセリフも忘れてはいない。
やはり監督は笑いながらも怒ってるのだな、と。
30年も前に逃げ出したエリックを割と簡単に許してしまうリリー。
「説明」とやらをもっと早くにすればよかったのにね。
最後の方ははちゃめちゃだったけど、ほっこりできる作品だった。
監督の作品には無名の(って自分が知らないだけかもだけど)俳優さんがたくさん出てくる。
本作品でもエキストラではなく、セリフがある愉快な仲間達も正直これっきりじゃないかなと思える方達。
見た目はいまいちでもどんどん魅力的に見えてきて、他の作品ではどんな役かな、ともっと見たくなってしまうのである。
対談で、監督は人を尊敬し、愛情深く撮影されていると聞いた。
いろんな人の良いところを引き出してしまう監督はすごいと思う。
エリック・ナントカ なんて知らなかった。
間接的にフーリガンを肯定したストーリー?
無理矢理話を大団円させるのはどうかなぁ?
要は、マリファナ吸っていたら(日本は御縄だが)、突然、イチ○ーさんが現れて、人生の指南をしてくれて、窮地から救ってくれた。メデタシメデタシ。なんだろうけど、イギリス人はイチ○ーさん知らないからね。そんな事があったら、イギリスの人達はどう思って、どうするだろうか?
つまり、エリック・ナントカなる人物のファンでない限り、ありがたみがないと言うことだ。
サポーター
季節に秋があるように、人生にも秋が来る。
主人公のエリックは、誰もが通るであろう人生の晩秋を前にして、うだつの上がらない毎日に苛立ちを覚えています。後悔の残る過去、何をやっても上手くいかない現在。
そんなどうしようもない時に、憧れの男「エリック・カントナ」がエリックの人生のサポーターとして彼の前に現れ、助言をしたり自らの悩みを語ります。
「エリック・カントナ」は、主人公エリックの想像が作り上げた幻です。しかし、想像がエリックを奮い立たせ、人生を取り戻す原動力になったことには間違いありません。辛い時には「セ・ラ・ヴィ」。でも、やる時にはやるぜ!
どんな人生でも、それが空想であっても、自分を変えることができるのは考え方一つであることを「エリック・カントナ」が表しています。自分は人生最強のサポーターなんだと。
最後には、想像上の「エリック・カントナ」だけではなく、本物の仲間達がエリックのサポーターとなり彼を助ける。
誰の人生もサポートできる。誰からもサポートされる。それは、サッカーチームと同じです。
人生というスタジアムに、ケン・ローチが贈る暖かい応援歌。人生つまずいても「セ・ラ・ヴィ」。
いろんなエリック。
名画座にて。
K・ローチの作品とは思えない^^;ユーモアと笑いに満ちた作品。
かといって、一井の人間達を忘れたわけではなく社会眼も健在。
大好きなものにすがる人間の弱さと妄想から、決して人間嫌いに
なるなというメッセージ、周りを見渡して仲間に助けてもらえよと
いうアドバイス、何を考えどう行動すべきかを教えてくれる要素が
あちこちで描かれるのだが、それを担うのがE・カントナご本人^^;
私のようなサッカー音痴には初耳のようなお名前、ところが彼の
スーパープレーの数々をこれでもかと流されるとさすがに驚喜舞。
主人公であるもう一人のエリックが、どんだけ崇拝してしまうかが
確かに分かる。しかもけっこういいオトコ^^;(今の方が渋いかも)
(実のじゃない)息子のハッパを失敬していると浮かぶカントナ本人。
フランス語で格言を与え(爆)分からないと言えば英語に訳す^^;と
いう笑える行動の数々、パブや職場にいきなり現れたり(妄想でね)
もう、探さなくても現れてるじゃないのよ~といった感じ^^;
最初の妻との最悪の別れから、一人娘との交流や孫の世話、
今の息子達とのすったもんだを繰り返し、パニック障害をも抱える
まぁどうしようもない~オヤジなのだが、どこか憎めない味わい。
仲間は素晴らしいし(ミートボール最高)、サッカー中継は楽しいし、
ここで描かれるどうしようもない出来事の数々は、皆何とかできる
ことばかりなのだ。そして最悪な時こそ仲間を頼れ。とカントナは
彼を激励する。スーパーゴールは信頼できる仲間のパスがあって
こそキマるものだとカントナは力説する。確かにそうなんだろうな。
妻との復縁、息子のギャングからの更生、様々なシーンを盛り込み
すぎの感もあったが、武器に頼らないラストの襲撃には場内大爆笑。
アッパレなのは、嘘やごまかしに頼ってきた主人公がやっと現実を
見つめて足を踏ん張り、自分ではない誰かの為に懸命になれたこと。
怖い、怖い…と尻込みしていたことが、やってみたら「アレ?」という
ほど簡単だった(全てじゃないけど)っていう、その歳にしてまた一歩、
踏み出しちゃったのね…の満足感。どうにかなることとならないことは
紙一重かもしれないが、どうにもならないと嘆く前に信頼できる仲間を
頼れ!というサッカー好きなイギリス人精神がそこここに溢れた作品。
(…っていうか監督、相当お好きですね?サッカーとカントナが。^^;)
全4件を表示