「タイトルなし(ネタバレ)」冬の小鳥 肩幅ヒロシさんの映画レビュー(感想・評価)
タイトルなし(ネタバレ)
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この映画に関しては、ピアノで奏でられる美しいメインテ-マがまず思い出される。
養子として園を去る子どもへの「ほたるの光」の素朴な合唱もしかり。
全体として叙情的な美しさを秘めながらも過酷な少女の運命を描き出していた。
幼いジニが喚きも叫びもせずに人形を引きちぎる。
それを息をのんで見つめることしかできない周囲の子供たちの顔もリアルだった。
最初はぶつかるがやがて似た運命を持つことで引き寄せられる年上の少女との関係。
寒い空の下で息を引き取る冬の小鳥を埋葬するふたり。
そんな彼女もやがてジニから去っていく。
幼いなりに生まれ変わろうとするジニのその後は─
みずみずしいキムセロン。
そんな彼女の天才的才能を知らしめた作品として私の中に永遠に留め置かれることだろう。どうか安らかに。
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