スープ・オペラのレビュー・感想・評価
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エジプトのバスってね
映画「スープ・オペラ」(瀧本智行監督)から。
監督の伝えたいことではないかもしれないが、
この作品を思い出すのは「エジプトのバス」の例え。
何かをしようと思うけれど、今はその環境にないから・・と
言い訳をする人にとっては、ヒントになったかも知れない。
「エジプトのバスってね。停留所がないんだよ。
しかも、いつ来るかもわからん」
「どうやって来るの?」
「大通りで待つのさ、ところが、これがなかなか来ないんだよ。
諦めた頃に、突然、やってくるんだ。
でも、来ても停まってくれないよ」
「乗れないじゃない・・」
「ちょっと減速してくれるの。そこを、えいって飛び乗るわけ」
時代の流れは、わざわざ、あなたのために止まってはくれない。
ただ、ちょっとスピードダウンしてくれるから、
あとは、それに飛び乗る勇気と、絶対乗れるという自信があれば、
エジプトのバスには乗れる、ということを感じた。
これは、仕事に限らず、恋愛でも、趣味でも同じこと。
全て整ってますから、さぁ、どうぞ・・なんてありえない。
大切なのは「このバスに乗りたい」と、本気で思うかどうか、
そんなことをメモしながら、観終えた。
みんな夢見心地で無責任
ところどころ結構好きなシーンがありました。
「旅人?」「その戦場には踏み込めない」「誰?私のお父さん?」や
寝言の場面、シンバル猿の動き方など…
この映画好きかもしれないと思っていたら、苦手で腑に落ちない展開に。
自分も好きより先がない人で
だからこそレンタルDVDの<恋人〜大切な人がいる>という言葉に惹かれ借りたので、
康介くんが変わっていくところから気持ち悪くなってしまいました。
主人公も急にずいずい入り込んでくる彼に違和感を抱いて遠ざけたんじゃないのかな?
それなのになぜ夢の中で楽しそうに踊っているんでしょう?
現実では気まずいままのはずなのに
ハッピーエンドっぽい締め方で疑問が残りました。
途中まで丁寧に作っていたけど
時間がなくなって無理やりまとめちゃったのかなという印象です。
それと、主人公が少女のようですね。
35歳の大人の女性だったはず…
あまりにも世間知らずで行動が稚拙です。
トニーさんはかっこよかったです。
雰囲気、喋り方、魅力的で素敵でした。
ただ、子供が何人いるかわからないというところは笑えませんけどね。
ラストが・・・
途中までよかったんです。ほんわかした感じで、なんか意味深な他人3人で生活していく姿、周りも実力派俳優人でテンポもよくて楽しかった・・・が、康介と結ばれたあたりからつまらなくなり、くるくる回るメリーゴーランドの幻想で終わっちゃうの〜〜〜?え〜〜〜〜?
スッキリしないし、温かい気持ちにもならないし、何にも残らないよ〜〜〜って感じでした。途中まで本当に面白かったんだけどなぁ
カレー・オペラ。
好き嫌いの分かれそうな作品ではあるが^^;
こういうのを観る人は嫌いじゃないから観るんだろう。
かくいう私も…(爆)
ただ、今作は冒頭からどうも主人公に違和感があって、
坂井真紀の、あの喋り方がどうにも…阿川佐和子だ。。
いや、原作者なんだから似ていてまったく問題はない。
ないんだけど…なんだか彼女には合ってない^^;
半トーンあげて屈託なく喋る彼女には申し訳ないが、
私は最初からそればかりが気になって仕方なかった。
35歳、独身。今じゃ珍しくもないもんね^^;
だから取り立ててどうこう言うつもりもないが、
本人が恋愛をしたくない訳ではなく、独りが好きという
ほどでもなく、ただ御縁がなかった。ということか。
自分を目に留めるのはどうにも変人ばかり…^^;
何だかこのあたりも阿川さん、ご自分のことですよね。
仲良しの壇ふみさんも語っていたが、彼女はモテるそうv
本人にはその気なしに周りに興味を持たせてしまう、と
いう悪意のない(現在でいえば歳甲斐のない)可愛らしさ。
私も彼女を見ていていつもそう思うので、この主人公は
彼女なんだな~などと思いながら観ていた。
ファンタジーらしく、様々な変人^^;が登場し、彼女の
周りを右往左往で照らしていくが、同居することになる
2人の男性陣、一見ひ弱そうに見えるが、結構真面目で
しっかりしている(面もある)。片や謎の男・藤竜也。
片や笑顔青年・西島隆弘。彼らと同居して何が変わる、
というほどではない暮らしぶりが、ささやかで小気味よく、
劇的な展開のない^^;このお話に笑いを加えてくれる。
ただ、このタイトルにもなっているスープの存在。
私にはあんまり美味しそうに見えなかったのが残念だ。。
他にも様々な料理が出てくるが、それを美味しそうには
撮っていない。冒頭で何を食べているのかと思ったら、
スープに白飯をぶち込んで食べている(昔怒られたな^^;)
べつに豪勢な料理を作って撮れというのではなく、
もっと丁寧にその美味しさを前面に出して欲しかった。
そばの出し方も変だし、ハムカツのジューシーさにしても、
あれじゃあ伝わってこないよ…^^;
で、そんな中で唯一美味しそう!リアル!と感じたのが、
鈴木砂羽がほおばるカツカレー!あの食べ方!見事だ。
しかも二回も食べてくれる。アレだよ、アレ♪
観終えて、昼食にカツカレーを選んだのは言うまでもない。
(いい話だけど、ファンタジー度がかなり強め。阿川系^^;)
質素に見えて実は贅沢
競争社会から一歩引いた登場人物がほとんど。
刺激がないとか、退屈とか、将来像がぼんやりなど愚痴るが、
嫌なこともない恵まれた環境。
登場人物みんな、自分のペースをキープ。羨ましい。
少しの寂しさぐらい抱いていないとね、スープの出番が無くなっちゃう。
スープ自体、滋味深い贅沢な料理です。
だから、心にも染みて癒されるのでしょう。
憧れる情景。
なんでもいいからなにか心の支えやよりどころがあると強いですね。
ルイは競争出来ない走りっぷり(笑)
でも背筋の伸びた姿勢が芯の強さを物語る。
坂井真紀さんの素肌感も秀逸。
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