「原作ファンには納得は行かない。」GANTZ PERFECT ANSWER DSWさんの映画レビュー(感想・評価)
原作ファンには納得は行かない。
今日「GANTZ Perfect Answer」公開初日。見てきました。とにかく、まだ原作が終わっていない状況、そして到底2作じゃ治まらないはずのストーリーをどう完結させるのか。。。気になって見に行きました。
それではさいてんをはじめる (笑)
60/100点。
映画は2時間15分ぐらいあったけど、つまらないと感じたシーンはなかった。けれど、終わり方は納得できるものではなかったです。自分だったらどう終わらせるかって聞かれたらすぐに答えは出ないけど、アレは意味がないと思う。
だって、まだ星人いっぱい残ってるんじゃないの? あれじゃ誰ももう闘えないじゃん? ラスボスは黒服星人だけだったのかな。。。ん〜。。。
でもまず、良かったところ。映画の3/4は良かった。
(でも、一番最初の「パート1の復習」は全くもって要らないところでした。本当にいらない。最初から気落ちしてしまった。)
そのあとようやく本編始まってからは良かった。ようやくクライマックスってところで冷めて来てしまった。
前半辺りは前作が残した謎や新キャラの紹介とクロノ君とタエちゃんの日常描いている感じ。アクションシーンも特になし。あの謎の記者?らしき人(山田孝之)は刑事だったのだけれど(公安?わかりません)、あの人が謎を追いかけていくサスペンスは良かったです。一体どう終わらすんだろうっていうのが全体的なサスペンスの力になっていて、一シーンも見逃せない感じでした。ようやく、中盤辺りから大規模なアクションシーンが始まる。黒服星人との戦いもよく撮れてたし、スタントも良かった。手の平から黒い霧に塗れて刀を出すのとかかっこ良かった!電車真っ二つに切るのとか、CGもいろいろよく出来ててクオリティーの高さを証明できた感じがした。
前半からちょくちょく顔を出す松ケン。一体なぜ生きてるんだー?って前編の終わりで思ったんだけど、やっと謎が解かされた。松ケン2人にしたんですねーw 一人は本物(途中でガンツによって生き返る)、もう一人は松ケンに似た星人。原作ではクロノ君が2人(両方本物)になったけど、その設定をいじったのかな?この星人松ケンとクロノ君と本物松ケンの三つ巴合戦はよかった。特に、クロノ君の家からスタートする追跡劇。ジャンプして車道に着地した星人松ケンが向かって来た車を片手で止めちゃう!本物はビクビクしてるけど、星人松ケンかっこよすぎです。しかもめっちゃ強いし。
非情な暗殺者役とか合うんじゃないかな?
爆発シーンもよくできてたし、全体的にCGさはそんなに気にならなかった(ただ夜、家の屋根を飛び移って行くシーンとかクロノ君/星人松ケンが超高速?で走っているシーンとかは流石にCGさは目につく。)
さて残念なところ。まず重田正光(山田孝之)。彼、要る? 登場人物としていた意味が解りませんでした。彼がいなくてもストーリーは進んだはず。主人公だったら別だけど、主人公じゃないし、最期もアレだし。。。上記したように、確かに前半は彼が行動していく内に少しずつGANTZを取り巻く全体像が見えて来る雰囲気だったけど、最終的に映画が終わって、彼がいた意味が解らなくなった。謎を説明する役なら彼以外でもできたと思うし、彼がいなくてももともとこれはオリジナルストーリーだからサスペンスは提供出来たと思う。クロノ君とカトウ君とタエちゃんに軸を絞っていればもっとよくできたと思う。
(22日夜に放映された「Another Gantz」見たけど、ここでも加藤晴彦君がGantzの謎を追う記者として動いていたけど、彼のキャラが出た意味はあんまりない(ドラマ自体、画はよく撮れてたけど。))
あとはクライマックス。。。ん〜。納得は行きませぬ。だって、まずガンツがクロノ君を星人と闘わせ続けるためにタエちゃんをターゲットにしたのなら、最期クロノ君をガンツのバッテリーに使っちゃうって。それじゃ星人と闘えないし、もう闘う相手いないならガンツが存在する意味ないし。そもそもガンツがどこから来てなんであんなすごいテクノロジーを持っているのかとかもそこら辺も解明されてないから話し完結してない!てか、ガンツバッテリー切れってなに!?w まるでマトリックスですな。中に居た人そんな老けてなかったけど・・・w 自分はあのまま、全員を解放してクロノ君本人だけは闘い続けるとかなら、まだ良かったけど。ガンツのバッテリーになったら意味ないでしょ。。。まぁ,原作では話しは国際的に(ドイツとか)に飛ぶから、映像化しきれないのかもしれないけど(だったら最初からやらないで)。
結論的に言うと、「GANTZ」1&2はまだ実写化すべきではなかったのかと。
大阪編での妖怪星人と闘うのだってないし(実写化したら大変なことにw)
ヨーロッパの国で闘うシーンもないし(予算が欲しいですな)
カタストロフィーの1文字も出てこない(出て来たら「インデペンデンス・デイ」「世界侵略ロサンジェルス」並にw)
原作の設定を使ってオリジナル2作にしてしまった今回のGANTZ実写版トライ。またリブート希望です。その時はせめて3部作に。。。
でも、二宮君が少しクロノ君に見えたw
そして、川井憲次さんの音楽!良かった〜〜〜w 途中のアクションシーンとかの音楽結構イケてる!照明も全体的に雰囲気をうまく醸し出していて成功していたし、撮影も頑張った!アクション殺陣も悪くないし、見応えたっぷりと感じた。
佐藤信介監督、次は何撮るんだろ〜。