「で、どうなるんだよ?」GANTZ ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
で、どうなるんだよ?
うっ!これ、また二部作だったんだ~?と鑑賞後に気付く…。
友人に何言ってんの?的な眼差しで刺され、あー^^;となるも
「どうしてコレ分けたんですか?」的な無意味感が今作はない。
確かに原作未読(もちろん^^;)者への細かい配慮などまるでなく、
冒頭からバンバン話は進んでいくのだが、分かり辛くもない。
けっこうバカバカしい文体や星人が多く、これにどう応えれば
いいのか、という自身の感性は問われるが、つまらなくはない。
うーん。。褒めてしまいました(^^)v
書いていながらほとんど分かっていない部分も多いんだけど、
あの黒い球(これ)なんなんだよ!?というニノの言葉通り(爆)
なんなんだよ!?どうするんだよ!?と観客をも巻き込む展開。
いや、どうします…?もし自分がこんな世界に連れ込まれたら。
何も分からず、情報も齎されず、いきなり闘いの世界へ転送…。
実に漫画的ながら、一抹の不安を覚える、何ともいえない感じ。
もちろん闘いの舞台では、エ?何この星人たちって。みたいな
ふざけた趣向のものが多数出てくるんだけど、当たり前のように
すんなり入っていく人ばかりでなく、例えば老人や子供など、
ごく一般的な人々が何の抵抗をする間もなく、殺されてしまう…
現実世界なら、まるで通り魔に襲われてしまったかの残酷感。
こういう描写のないSFは、もはや存在しない昨今の映画界、
今作にも当たり前のようにそんな描写が多数使われているが、
ただ観られたのは、そんな世界を「おかしいだろ」という目で見る
存在が、キャストの中に普通にあったおかげなのだろうか。
自分が生きているのか死んでいるのかも分からない、
でもこんな世界から抜け出して、出来るなら人生やり直したい。
TVドラマでフリーターを演じていたニノが、あれ?またか^^;と
思う大学生に扮し、次第に役割を見出してしまうあたりが巧い。
幼なじみ役の松ケンも善者を熱演、今後どうなってしまうのか
後編では、スッキリと終わってもらいたい作品。ではあるが…。
(この二人を主役に起用したことが凄い。まず思いつきません^^;)