「なぜ2部作にしなかった!!」SPACE BATTLESHIP ヤマト とみ3さんの映画レビュー(感想・評価)
なぜ2部作にしなかった!!
突っ込みどころ満載ですが、まあ納得。成功の部類に入る映画でしょう。
<いい点>
・オリジナルの曲が多い。
・黒木メイサ。「色黒」とか「目つき悪い」とか言われていたがそうでもない。
・劇場版999並みのヤマトの高速ぶり。子どものとき「戦わないでさっさとワープして先に進めば」と思っていたので納得。
・キムタク起用についてなんだかんだ言われてるが、彼以外に誰が古代を演れて客を呼べるというのか。なお、あきらかに本人が楽しそうに演じており「本気度120%」で好感が持てる。
・キムタクの本気度に牽引されてか、島/真田さん/徳川機関長/斉藤と、熱演者多し。
<悪い点>
・山崎努の無気力演技(笑)。おそらく脚本は自分のとこしか読んでない。思い切って50代の役所広司あたりでも良かったのでは。
・波動砲発射前の音が地味。主砲はもっと地味。
・細かい表現が出来てない。戦闘の振動にも耐える、宇宙水飲みとか宇宙盆栽の演出があっても良かったのでは。
・空間騎兵隊が5人くらいしかいないのは、いかがなものか(泣)…。アナライザーと合体する装甲車くらいのサービスがあってよかった。
・放射能除去装置を獲得しても、ガミラス艦隊を駆逐しないと地球の危機は回避できない。ガミラス本陣は波動砲で叩いて欲しかった。
・放射能除去装置ってのはなんだったの? スターシアとコンタクトしたのち、放射能除去装置を入手するという表現が妥当な気がする。
・全シリーズ屈指の名場面、真田さんの「隊長…ありがとう…俺たちはやったんだよ…点火するぞ」は入れて欲しかった。
・松本先生のコメントは一切出ていないが「何でハッピーエンドにせん」と怒るのでは。
波動砲でケリをつけ、めでたしめでたし→青さを取り戻す地球→「真っ赤なスカーフ2010」or「宇宙戦艦ヤマト2010」(BYささきいさお)になだれ込むエンディングにしなかったのが疑問です。
アニメ版の名シーンは多いのですが、「斉藤の交信シーン」「島と雪の会話」など映画独自の人間描写も◎でしたが、やはり時間制限が!!
好結果が出つつある今だから言うわけではないのですが、やはり2部作にし、敵側の内部崩壊や監督独自の人間ドラマを盛り込んでほしかったです。
しかしながら総じて
「出演者がみんないい仕事をしている映画」
「出演者が得をしている映画」
なのは間違いなし。2時間大いに楽しめたのでよかったです。