「スタッフのオリジナルへのリスペクトは感じられます。」SPACE BATTLESHIP ヤマト aotokageさんの映画レビュー(感想・評価)
スタッフのオリジナルへのリスペクトは感じられます。
ガミラスと地球艦隊の最後の決戦から地表に埋もれたヤマトが起動し、ガミラスの先制攻撃を逃れて、宇宙へ飛び立つまでの展開は、ほぼオリジナル通り。
波動エンジンやヤマト、ブラックタイガーなどのメカデザインも同じ。
カッコイイとはいえない制服まで同じなのは、笑えますが、木村拓哉、山崎監督らスタッフのオリジナルへのリスペクトは感じられます。
レーダー担当の森雪が戦闘班パイロットになっていたり、禿おやじの佐渡先生が女医になっていたり、映画用に改変されたところもありますが、一番の問題はベールに包まれていたガミラスの設定でしょう。
最近のアニメ映画でもあったSF作品によくあるアイディアが今作でも使われています。
オリジナルの敵役ガミラスの魅力あるキャラたちが出てこないのは少し残念。
ただ、ガミラス側も描き込むと2時間18分では収まらない。
前後編でお金儲けせず一本にまとめ上げた潔さは評価したい。
艦内や地下都市のセットが小さく、ハリウッド大作と比べると見劣りするのも事実ですが、日本映画の特撮としてはいい方ではないか。
アナライザー、1回見ただけでは、よくわからなかった。トランスフォーマーか!?って思いましたが……AIユニットだけ、退役した古代に払い下げられ、常に携帯されて、相棒のような存在になってた。(ハロ?)アナライザーの本体は、コスモゼロに組み込まれてたらしい。(R2D2?)
ストーリーの矛盾だけでなくSF的設定のディテールもあいまいで突っ込み所は、いっぱいありますが、ヤマトの名場面をうまくつなぎ合わせ2時間18分にまとめて、これ一本で完結させてる。
私はもう二回見ました。見るたびにオリジナルへのリスペクトが感じられます。