「人には支えてくれる人がいて、支えるべき人がいる・・・ということを感じました。」RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語 minoo-kamuroさんの映画レビュー(感想・評価)
人には支えてくれる人がいて、支えるべき人がいる・・・ということを感じました。
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一流企業に勤める肇は、49歳。家族を顧みることなく、
仕事に命をかけるサラリーマン。
家庭の中は冷めきり、家族の会話はない。妻は、そのためか、
特に家計に困っているわけでもないのに、仕事に出ていた。
ある日、島根で一人暮らしをしていた母が倒れたとの連絡。
まるで仕事の邪魔になる出来事のように、肇は感じていた。
島根の母の見舞いが済み、実家に戻っても、
携帯電話で仕事をする肇。しかし、そこに一本の連絡が。
肇は、その一本の連絡を気に、心が揺らいでいく。
仕事一筋の人生に疑問を抱き始めた肇は、子供の頃に憧れていた
一畑電車(通称:バタデン)の運転士になることを決意する。
そして、新しい肇の人生物語が繰り広げられていく。
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私は、
幼い頃から鉄道が好きでした。
そのことは、
以前かむログの「竹漫談」で更新させていただきました。
でも、
乗り鉄でもなく・・・
撮り鉄でもなく・・・
模型鉄でもなく・・・
音鉄でもなく・・・
何鉄かは表現できないですが、
鉄道が走っている文化が好きです。
そんな私の、
“表現できない”表現を、
形にしてくれたような映画でした。
この映画を観て、
感じることはたくさんありました。
その中の大きな一つは、
人には“支え”が必ずあるということ。
肇は夢を目指す中で、
自身の“支え”が何なのかを、
声に出さずとも認識していきます。
そして同じく、
肇は夢を目指す中で、
自然に人にとっても“支え”の存在に
なっていきます。
乗客、同僚・・・
肇が一生懸命に誠意を尽くした乗客が、
肇のもとに現れるシーンは、
涙があふれました。
自暴自棄になっていた同僚の青年・宮田が、
肇が大変な時に、
肇の支えになるシーンも忘れられません。
何か生きていて忘れかけていたものを、
この映画が、
気付かせてくれたような気がします。
自分が関わる人を、
これから大切にしていきたい、
そう思いました。