「【キング・オブ・ポップ】」マイケル・ジャクソン THIS IS IT ワンコさんの映画レビュー(感想・評価)
【キング・オブ・ポップ】
「みんなが聴きたい音楽をやる」
「This is it!」
この作品を何度観たただろうか。
Blu-rayも持っているし、公開当時にはIMAXで3回観た。
それほどマイケルの死は衝撃だったし、このリハーサル映像を編集した映画がより大切に思えたからだ。
今でも、この映像のなかで歌い踊るマイケルを観ると、マイケルが亡くなったというのは信じられない気持ちになる。
マイケルの歌・ダンスはもとより、圧巻のオーディションや、コンサートのダンサー、スタッフのコメントを見たり聞いたりすると、今でも胸が熱くなる。
この映画に盛り込まれている場面で、他に印象的なところが2つある。
一つは、ジャクソン・ファイブのリハで、イヤーモニターがつらいと訴える場面だ。
自分は、自分の声は自分の耳で聴くように訓練されてきたんだ。でも、慣れるように努力はしていると。
たぶん、マイケルの置かれた、当時の辛い状況を示すために、この場面を差しはさんだんじゃないかと思う。
そして、二つ目。この直後に、クレーンにマイケルが乗る場面で、ケニー・オルテガが、”マイケルが再びクレーンの上に立ったぞ!”と叫ぶ場面。
マイケルが再びコンサートシーンに帰ってきたと、心から本当に喜んでいるところだ。
だから、マイケルの死は余計に辛い。これは世界中のファンが思うところだ。
マイケルは、社会問題に目を向けてきたことを忘れないでほしい。
「We Are the World」は、マイケルのリーダシップで多くのアーティストが集まった歌で、アフリカの飢餓と貧困問題を世界の人々に知らしめ、これを解消することが主な目的だった。
そして、映画の終盤にも語られる環境問題を訴える言葉。
そして「Earth Song」
もし、マイケルが生きていたら、きっと、トランプが大統領になることなんてなかったし、グレタ・トゥーンベリさんの傍らに立ち、彼女に対する誹謗中傷もなかったに違いないと思ったりもする。
終盤の、「ブラック・オア・ホワイト」や、「ビリー・ジーン」、「マン・イン・ザ・ミラー」は、映画の終わりが近いこともあって、今でも心が震える。
キング・オブ・ポップを忘れない。
※ 親しみを込めてマイケルと呼ばせてもらいました。