「定番だけど,新鮮なバトル時代劇」十三人の刺客 shimashimayan1212さんの映画レビュー(感想・評価)
定番だけど,新鮮なバトル時代劇
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ずっと観に行こうと思ってたんですが,ようやく行くことができました。
本当に,映画館で観ることができてよかったと思える作品です。
やはり最大のみどころは,後半の戦闘シーンにありますが,
全体を通して,とてもバランスがよかったように思います。
結構始まる前に眠気もあったんですが,終始いいテンションで観られました。
ただ,主役の役所広司に対して,脇役に松方弘樹を持ってきたのは,少し残念だったかもしれません。
若手のキャストは,とてもいい人選をしたんじゃないでしょうか。稲垣吾朗の暴君ぶりも,予想以上にいい感じでした。
あとは,何といっても脚本が生きてよかったです。
この原作は読んだことないですが,同じ池宮彰一郎の『島津奔る』は今でもお気に入りの作品です。盗作問題であまり正当な評価を得られなかったそうですが,戦闘シーンの臨場感は,同種の作家に引けを取らない迫力あるものでした。
ちなみに,この映画でも,『お前たちの命を使い捨てにする』というセリフがあるんですが,これは『島津奔る』でも出てくるんですよね。薩摩の島津義弘を主人公にした物語なんですが,有名な「薩摩の退き口」と言われた,関ヶ原での正面突破作戦を決意したとき登場します。この言葉には,部下と上司の絶対の覚悟と信頼が込められているんですね。
なかなか,味のある作品だったと思います。
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