「死闘を美化せず醜さの迫力」十三人の刺客 isleさんの映画レビュー(感想・評価)
死闘を美化せず醜さの迫力
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人が命を懸けて必死に戦う醜い姿を、役者が演じカメラが捉え監督が描き切った迫力。
現代とは「恥じ」の価値観が違う。
登場人物の全員が生き恥を晒しながら生きていることを自覚している。
自覚しながら、恥を抱えながら、それぞれの立場として振舞う潔さ。
誰一人として取り繕い装い背伸びをする登場人物がいない。
そして、全員自分の立場を真っ当して、ぶざまに酷く死んでいく。
どんな権力があろうとも、どんな大義名分があろうとも、他人を殺めることは醜い。
戦闘後の虚無感に共感である。無意味なのだ。
護衛も刺客もやる前から意義など無いことを解っている、けれどやり切った生き様。
愚かで悲しく心がヒリヒリする。
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