「圧倒する迫力は必見 残忍さには閉口」十三人の刺客 くろすけさんの映画レビュー(感想・評価)
圧倒する迫力は必見 残忍さには閉口
ラスト50分の死闘はキャッチコピーに嘘は無く、乱れる画面、ひたすら続く切り合い、誰が誰を切りつけているのか判らない状況は、想像を超える戦いでした。
こちらも観ていて疲れました・・・。
でも、リメイク、時代劇、一切関係ないですね。
非常に面白い作品でした。
特に宿場町での死闘シーンと仕掛けは面白かった。
少しではありますが笑える所もあり、映画館内が和む感じもありましたが
出だしから続くエグイシーンの数々に、少々滅入りました。
そんなエグイシーンの中心に居る吾郎さん、中々のはまり役だと思います。
冷酷さ、ナルシスト感、世間離れ感、口が開いたまま塞がらない発言
最後の最後に見せる情けなさと、この期に及んでも構う余地無しの発言
全て雰囲気がはまっていたと思います。
その他の俳優陣も、平幹二朗氏、松本幸四郎氏、松方弘樹氏などの脇を固める方々には
安心感がありました。
また、岸部氏、伊勢谷氏のシリアスな中での笑いを取るシーンには
心から笑わせて頂きました。
劇中に気になったのは一つ。
役所さんの台詞がやけに現代劇的過ぎな点。
観た後に評論を見ると、それを意図していた感があるようですが
私的には時代劇の世界から急に気持ちが冷める感じを与えられる感がありました。
私の中では、それが無ければもう0.5、エンディングが違えばもう0.5Upでした。
日本の時代劇といえばチャンバラでテレビをつけたらみれるし…誘われて仕方なく観たのですが 凄く良かったというか引き込まれました。
俳優人では 役所さんはテレビのCMのダイワハウチュのイメージがあって この役をみて 凄く上手な役者さんだったんだなぁと後で思った 特に「13人だ」のセリフの時にはワクワク興奮してる自分がいました。
そうそう、松方弘樹さんの殺陣は最高にうまかった。それと伊原さんのかっこよさには しびれました。岸部さんの あの時の顔には本当笑いましたわ。
あの俳優人のなかで、山田君とゴロちゃんは 一二枚 落ちますね。
とにかく 全体的には 満足いく映画でした。