「孤高のメスは崇高のメス」孤高のメス harukitaさんの映画レビュー(感想・評価)
孤高のメスは崇高のメス
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同じ監督の作品「八日目の蝉」から逆行してこの映画を観た。「ミッドナイト・イーグル」も良かったのだから、もっと早く観ておくべきだったと後悔している。「八日目の蝉」の時にも感じた法律の外の善と法律の内の悪。この映画でも、医師の当麻(堤真一)は法律を犯して、生体肝移植を行う。違法ではあるが、人として、また医者として、一人の人間の命を救おうと考えることは決して誤りではないと思う。何故なら実際に人を救えるのは、金や法律ではなく人なのだから。リスクのある事に対して、自分のために“やらない”ことよりも、他人のために“やる”ことを選択することは、気高い選択なのではないか、そしてまたその気高く崇高なメスを周りのスタッフが支える。そして同じ目標を目指す。いやいや良い映画でした。これからの日本映画、成島出監督と園子温監督からはきっと目が離せなくなるのではないだろうか。
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