つむじ風食堂の夜のレビュー・感想・評価
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哲学的でノスタルジック
映画全体として終始地味で2009年制作とは思えない映像でした。
ノスタルジック的ではなく本当にノスタルジックです。
内容も終始同じ雰囲気ですが、第4章から話がおもしろくなってきました。カメレオンの話と“ココ”の話がおもしろかったです。ココの話は難しくてあまり理解出来なかったですが。でも、数年後またこの映画を見て少しは理解出来るようになっているのか考えると楽しみです。
小説が原作のようですが、原作は読んでいませんが忠実に原作を再現しているのではないかと思います。
全然無理がなくて盛り上げようとしていないと思いました。小説を読んでいるような映画でした。
哲学的な話はとてもおもしろかったです。本当に人と話しているような感覚で、きちんと分かるように説明してくれている訳ではなくて。
この映画を好きだと言う人は少ないかと思いますが、おもしろかったです。
優しいあったかい余韻でした
ゆったりした時間を過ごしました。優しいあったかい余韻でした。
「つむじ風食堂」に集う常連さん達の、ある冬のお話。
宮澤賢治の童話のような、現実世界から少し浮かんだみたいな不思議な感覚の作品でした。
舞台女優の奈々津さん、大人っぽい美人顔なのに無邪気でなんとも可愛かったです。ちょっと変わってるねと思いながら、気がついたら彼女と一緒に私も笑顔になってました。
演じる月船さららさん、宝塚でキリッと男役だったとは!後で知って驚きました。
映像と音楽のコラボレーションを目指した「シネムジカ」シリーズの一作品だそうです。
映像と音楽、どちらもわきまえた心地好いアンサンブルだったと思います。寝る前に観ると気持ち良く眠れそう。
レモンハート?めがね?
どうという物語もなく、淡々と、ちょっと不思議なお話が、ちょっと不思議な登場人物と共に進んでいきます。
感動するには、ちょっと物足りなく、まったりするには、ちょっと話が入り組んでいる。
残念ながらおじさんの感性とは、微妙にずれていました。
心地よい“おとなのおとぎばなし”
“cineMusica”
リーフレットには映像と音楽の新たなカタチを創造、とあります。
今作は、そのシリーズの第7弾。
ちなみに、第6弾は『悲しいボーイフレンド』。
寺脇康文さん主演、寺島咲さんがヒロイン役。
この作品では渡辺美里さんの歌が脳裏に焼きついていますが、
今作に関しては音楽、スネオヘアーの名前しか頭に残っていない(苦笑)
音楽が残らなくても、
作品がよければイイジャン、と
慰めながら、作品レビュー本編へと向かうのでした。
☆彡 ☆彡
いやぁ、いい映画だったなぁ
本当に、あったかい映画だったなぁ
作中も冬、
映画館の外も夜も深まり
寒いはずなのに、とても
ぽかぽかと体を温めてくれる
まるで湯たんぽのような映画でした。
原作は未読。
函館の夜。
シンシンと降る雪の中。
小さな交差点にポツンと料理店がひとつ。
『注文の多い料理店』宮沢賢治著
読んだことあります。テレビアニメを観たこともあります。
なんか、この料理店がある佇まいに雰囲気が似ている気がしました。
◇ ◇
原作、未読なので、
わかりませんが、原作本を意識したのでしょうか。
1章、2章・・・と、
章ごとに話が進んでいきます。
特に、好きなのは5章以降ですね。
『非女子図鑑』でも好演していた月船さららさんと
今作の主人公、八嶋智人さんがメインになります。
そこに4章までに描かれている
他の登場人物が絡みあってきます。
“おとなのおとぎばなし”
石油ストーブ、木造アパート、急な階段。
暖色系のぼんやりした色彩と八嶋さん独特の無色感。
いつも主役を取れない劇団員、強気で滑舌よくて、
声大きくて、それなのに自分に自信を持てない月船さららさん。
とりたてて大きな出来事はおこりませんが、
色彩と、その2人が紡ぎあげる世界。そして音楽。
それだけで、なんだか、とっても、心が癒されるんです。
もうおとなのはずなのに、
手もにぎれないような恋心を
抱いてしまったり、亡き父親の
思い出を追い求めてしまったり。
やりたくても
気恥ずかしくて
できないこと、ってありますよね。
それを、スクリーンの中の人たちも
じつに、気恥ずかしそうに動かれる。
観ているこちらも恥ずかしくなるんですが、
同時に、代替性というのかな。自分たちの
替わりにやってくれている開放感のような心地よさが、そこにはあるのです。
そして、
気がつくと、
柔和な笑顔で、スクリーンを見つめている。
☆彡 ☆彡
そんな幸福な気持ちにひたる小生のうしろからは、
気持ちよく熟睡されているおじさんの高いびきが。
客電が点灯してからもしばらく寝ていました(苦笑)
他の皆さんも
帰るスピード速い、速い。
派手な出来事もありません。
大きな感動がくるようなエピソードもありません。
『わたし出すわ』とは
また違った、幻想的な函館を舞台に
訥々と話しが進みますので、笑いとか
涙を期待していた人には、物足りなかったに違いありません。
イコール「あぁよかったぁ」と喜びにひたっていた小生は、またもや少数派(苦笑)
『つむじ風食堂の夜』
小さな交差点。ひっそりとした路地裏。
あなたの町にも、あるんじゃないのでしょうか。
わたしの町にも、似た佇まいの定食屋があります。
一度、扉を開いてみてはいかがですか。
あなたにも、不思議な出会いが待っているかもしれませんよ(笑顔)
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