「【”リアル「プラダを着た悪魔」”「VOGUE」の2007年9月号製作密着ドキュメンタリーであるが、”魂の入った仕事を本気でする気概”を学べる作品。】」ファッションが教えてくれること NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”リアル「プラダを着た悪魔」”「VOGUE」の2007年9月号製作密着ドキュメンタリーであるが、”魂の入った仕事を本気でする気概”を学べる作品。】
ー 「VOGUE」の鬼女性編集長アナ・ウィンターの仕事に対する一切の妥協なき姿勢、行動力に敬服する。そして、”本気で誇れる仕事をする人の気概”に、観ている側も”こうでなくっちゃね!”と共感してしまう。
それにしても、アナの右腕クリエイティブ・ディレクター、グレイス・コディントンの大変過ぎる”アナ対応”には、頭が下がる・・。ー
■今作を観て、再認識した点、幾つか。
1.仕事に対して、一切妥協しない点
・イタリアの有名写真家のマリオの写真に対しての注文の数々・・。
・締め切り直前まで、表紙を飾るシエナ・ミラーの写真に拘るところ。
・締め切り直前まで、「VOGUE」の内容及びファッション写真に拘るところ。
ー 物凄いワンマン振りであるが、彼女が「VOGUE」で残して来た実績を、皆知っているので
”もう時間がないです・・”とか、
”もう、写真がないです・・”とか
一切言わない所も凄い。(顔には出ているけれど・・、特にグレイス・・)上司も凄いが、部下も凄い。
機能している組織には、”妥協”と言う言葉は不必要という事が良く分かる。ー
2.行動力の素早さ
・今作でも、良い写真を撮りに、ローマ、パリ、ロンドンと矢継ぎ早にロケーションを変えていく。一冊のファッション雑誌を作るために・・。
3.素早い決断力
・一目見て、”この写真は全て駄目!””カラーリングが違う!”
即断即決と良く言うが、ここまで瞬間的に決断する姿を見ていると、却って清々しい。(けれど、部下は大変である。)
4.アナの原動力
・”猛烈に腹が立つ事”をエネルギーに変換している点
・過去に捕らわれず、未来を見据え、邁進する姿勢
<アナのワンマン振りを必死に支える、右腕クリエイティブ・ディレクター、グレイス・コディントンの苦労が偲ばれる・・。時折口に出る愚痴。
けれど、作品の最期にアナの口から出た、グレイスを称賛する言葉に、ホッとする。
”魂の込められた仕事をする気概”を再認識したドキュメンタリー作品。
余計なお世話だが、「VOGUE」の次期編集長は、大変だろうなあ・・。>