(500)日のサマーのレビュー・感想・評価
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18歳未満(だと思う人)禁止
出ましたよ、DVD商法
この映画、時系列をあっちゃこっちゃばらばらに並べてるんだけど、効果は特にない。チャプターで時系列版をやると、男と女っていつだって喧嘩もするし、べたべたするんだよねってことがはっきりしすぎるから、本編のだまし編集が実はたいしたことがないことを露呈してしまうしね。
でもきっと、一生懸命時系列で追う人がいるんだろうな
ご苦労様です
それはさておき、この映画の好きなところは、運命も偶然も答えを出していないところ。ナレーション、あれは騙しですから。もっというと、後悔することが決してふられた男にとって、先の糧になると決して言っていない。ま男はたいがい後悔を糧にしようとするんだけどな。
嫌いなところ
サマーとの関係以外は、恋に破れて、落ち込み、やがて奮起して幸せを掴む、みたいな、おいおいなんじゃそりゃ、な話。どうせなら、会社を辞め、建設会社に入ったあと、振られるほうがリアリティあり、楽しいのにな。
社会人で、恋愛妄想に浸る主人公はどうかと思うが、精神年齢18歳未満だと思えばいい。しかし多くのレビュアーさんが言っているように、あーあの時オレもそうだった、って振りかえって楽しむ映画なので、主人公のような人は、サマーのような子に恋してしまったら、ヤレても、自分がハンソロに見えたり、踊ってはいけない。とにかく技を磨こうな。
これ以上書くと、恋愛マスターかと知人に笑われるので、やめとく。
総合芸術
ストーリー、演出、音楽、ファッション、主演2人の演技、過去作品へのオマージュ、それぞれのバランス。どれを取っても素晴らしくて引き込まれてあっという間に観てしまいました。
特に終盤で主演の2人が思い出のベンチで語り合うシーンは出会った頃との対比が素晴らしくて必見です(めっちゃもどかしい気持ちになります)。
恋愛映画でもあり、1人の男性が成長する作品でもあり、1人の女性が真実の愛に気付く作品でもあります。結局、本当の意味で2人の気持ちはすれ違ったままだったのかも知れません。
ストーリーはトム目線で進むので、サマーが小悪魔で悪い女に描かれていますが、サマーの気持ちも巧妙に隠されていてトムにも問題があったことが分かります。
トムはサマーが運命の人と信じていましたが、恋愛経験がなく夢見がちで自分の気持ちばかりでサマーの気持ちに寄り添えていないように感じました。
サマーはトムが好きだけど真実の愛ではないと気付いてしまいました。でも、トムと過ごした時間は楽しくて、見せていたのは全て本当の自分で、トムを信じてそれとなくサインを出していたように感じました。
映画「卒業」が重要な意味を持つ作品なので観たことない人は見たほうが良いと思います。ラストシーンの違いに気付きます。
個人的には劇中の音楽がツボで、全部調べてしまいました。
愛は偶然
愛は続かないもの。サマーが言ってた。
愛どころかこの世に永遠に続くものなんかない。
この世に永遠なんてない。愛は続かない。続かなくなることを恐れるのは無駄。
え、じゃあなんで付き合うの?結婚するの?好きになるの?
わからん!笑 人を好きになるのなんて理屈じゃない笑
理屈じゃなく始まってるんだから終わることに理屈を求めちゃダメなのかも。
運命はない。偶然。
偶然に起こったものは突然終わる。
愛は偶然。だから突然終わる。
後悔しないように。好きな時に好きって言っておいた方がいいと思うよ。
運命の相手?
運命の相手との真実の愛を信じるトムと、運命も愛も信じないサマー。
これは正反対の考えを持った二人が出会ってからの500日間の物語。
サマーはかなり自由奔放な性格で、なかなか男性からは共感されにくい人物かもしれない。 しかしトムが一目惚れしたのが納得出来るくらいチャーミングだ。
トムはサマーに対して自分が恋人であるという証が欲しい。
しかしサマーは彼と手を繋ぎながらショールームでデートをするしセックスもするけれど、彼とは友達関係であることを主張し続ける。
大抵の男性は発展の可能性のないあやふやな関係に満足はしないだろう。
はじめはサマーの仕草のすべてが愛おしく思えたトムだったが、次第に自分の望むものを与えてくれないサマーに憎しみを覚えるようになる。
彼女は浮気をしたわけでも、彼を裏切ったわけでもないのだが。
恋は心を幸せな気持ちで満たしてくれるが、同時に毒薬でもある。
確かにこれこそ運命の相手と思えるような激しく心が揺れるような恋はある。
もうこの人以外には考えられないと思えるような相手に出会うことも。
しかしそれが真実の愛かどうかは別である。
相手に対する想いが強ければ強いほど、その反動も大きい。
シェイクスピアも程々の恋こそ長続きすると記しているように、実はあっさりと始まる恋の方が運命的なのかもしれない。
面白いのは物語の終盤でトムとサマーの考えが入れ替わることだ。
サマーとの恋愛に失敗したトムは愛も運命も信じられなくなる。
しかしふとしたきっかけで結婚の相手と出会ったサマーは、トムの言葉が正しかったことを知る。
サマーはトムに二人の出会いは運命的ではなかったのだと告げる。
が、おそらく別れることも含めて二人が出会ったのは偶然ではなく必然であり、運命的なものであったのだろう。
真実の愛がいつも刺激的であるとは限らない。
トムが新たな出会いをし、500日目から一日目に戻るラストが清々しかった。
トムとサマーの関係は特殊ではあるものの、恋という普遍的なものを見事に共感出来る形に描いた名作だと思う。
タイトルなし
時系列ばらばらで描かれているのに、混乱しないのがすごい!
同じ画面で理想と現実が同時に描かれていたり、同じ映像を使って関係がいい時と悪い時で言ってることが真逆になったりするのもおもしろい!
家具屋さんのシーンがとにかく大好き!うちにはキッチンがふたつあるから!ってところが特に!!かわいすぎる2人にきゅん❤︎そりゃ白い目で見られるけど…笑
出てくる音楽を知ってたら、きっともっと楽しめる映画だろうな〜
ところで、この映画を何回か観て、気づいたことがある。最初は、トムという永遠の愛とか、偶然にして必然だとか、運命の相手とか、そういう類のものを信じている男が、その真逆の女の子でありながらちゃんと恋愛をする女のサマーに、結局は振り回されてお終い、って話だと思っていた。でも、実はそれだけじゃないかもと思うようになった。
というのも、きっとトムは、運命とか、偶然とかに頼りすぎていたんだと思う。運命なら惹かれ合うはず、と思って自分からの行動を制限していたんじゃないかな。例えばエレベーターで声をかけて、知り合うきっかけを作ったのはサマー。カラオケの帰りに友達になろうと言ったのもサマー。コピー室でキスをして、友達以上の関係に持ち込んだのもサマー。喧嘩の後、2人とも電話がかかってくるのを待ったけど、謝りに行ったのはサマー。
トムは運命を信じて、サマーこそが運命の相手だと思い、起こることすべてを運命のせい、またはサマーの変わった性格のせいにした。サマーは、きっと運命を感じる人に出会ったことがなかった。自分で自分のことをよくわかっていたし、それを隠すことはしなかった。トムとサマーがいい雰囲気のときは、きっとサマーもトムのことが好きだったはず。だけど、トムはサマーを好きでいさせ続けることができなかった。これは映画の世界の話のようで、よくある話なのかも、と思った。
運命をねじ伏せろ
主人公(ジョゼフ・ゴードン=レヴィット演じるトム)がサマー(ズーイー・デシャネル)との500日の恋愛を通じて挫折し、学ぶ映画。
その甘い500日の思い出は、結局は実を結ばず、彼女はトムのことをほったらかして別の男と結婚する。
彼女からすればトムを「親友」という立場に押しとどめてきたのはこのような展開があっても自分に良心の呵責を感じないため。その予感は自身の両親の離婚から感じていたこと。
サマーの結婚が運命の結実ならば、サマーとトムが結婚しなかったのも運命だった。ではなぜそんな結末になったのか?それは恋愛下手なトムが、「一緒にいること」=「相手の望みを叶えること」だと思って行動していたから。その結果、彼女は別の男と結婚することになる。
映画「卒業」では、二人の関係に否定的な境遇を超えて彼女を手に入れようとするダスティン・ホフマンが描かれている。彼は最終的に結婚式場から恋人を連れ出し、笑いながら二人で逃走する。
その映画を見た後のサマーの涙は何なのか。こんな展開あるはずがないと思い、トムに心底あきれた涙なのか。それともトムが望む将来を自分は与えることができないという憐憫と贖罪の涙なのか。なんにせよ、トムが好きなこの映画は二人の間に絆がなければ成り立たず、そしてサマーはトムとの間にその絆は無いと感じていた。
サマーとトムの別離は、サマーからすれば「トムは運命じゃなくて夫は運命だった」というとらえ方になる。トムにもっと努力を期待していたわけではない(むしろ努力しないスタンスを望んでいたのだから)。トムからしたら「望まれるとおりにしたのになぜ?」という疑問だらけだろう。
何をすれば二人がゴールインする未来になったのか?トムはどこでしくじったのか?正直そこまで致命的なミスはなかった。ただ、そのミスをサマーはフォローしようとしなかった。トムはミスをフォローしてまで一緒にいたいと思う相手ではなく、未だ「一緒にいることになる運命の人なのか否か」を見極める段階だったということだ。そこにサマーの冷徹さがあり、トムの浮かれた思いとの間の温度差がある。その運命論を覆すような情熱が必要だったが、トムがそこまで本腰を入れられなかったことこそが、あるいは運命と言えるのかもしれない。
最後、面接の場で知り合った就職希望の女性オータムは、トムに「アンジェラス・プラザにいなかったか?見かけた」と言っている。アンジェラス・プラザは映画では4つのシーンで出て来る。最初の手を重ねるシーン、腕に絵を描くシーン、ペニスペニスと叫ぶシーン、そして最後の手を重ねるシーン。そのどのシーンにもオータムはいなかったが、会話内容からすると腕に絵を描くシーンで近くにいたと思われる。トムはオータムを覚えていないが、オータムは自分に注目していたのだとそこで気付く。
そして、その時点でオータムとの関係は運命ではなく単なる偶然の積み重ねで、それを「運命」と言い切るくらいに確固たるものにするには運命なんてものに頼っていてはダメなんだ、自分の行動こそがそれを作るのだと悟り、オータムをコーヒーに誘う。そここそが500日を無駄にしたトムの救い。
こんな経験をしたのなら、その境地にたどり着かなければ報われない。が、実はその境地はこんな経験をしなくてもたどり着けるところなのだ。金の重要性を学ぶのに、全財産を失う経験を経る必要はない。
映画の最初のナレーションのとおり、サマーはクソ女(Bitch)だった、だからトムはこんな思いをした、ということでいい。
前に進む気概を持つならば、「こんな女は殺す価値もない」くらいの捨て台詞でケツを蹴り上げるくらいのことはして欲しかった。トムはそんな時でもヤサ男だけど。(あるいはこの時点ではまだそんな気概を持てるほど回復していないか)
この映画は良くあるハッピーエンドな恋愛映画ではないし、ボーイ・ミーツ・ガール映画でもない。
きつい表現をすれば、女性が見ても何も得るものは無く、男性が見たら非常に手痛い失敗談(それこそFXで失敗して借金1000万になったとかそういう類の、他山の石としての失敗談)である。
実体験でその失敗を体験しないよう、この映画から学び、今後に生かしていただきたい。
惹かれてしまう作品
すれ違うと終わる
すれ違わなかったら続く
自分と近いものがあって自分にないものも持っている
好感、癒し、安心感
トラブルになりそうなことは前もって伝えておく
好きだから行動を共にする
どこかで違和感を感じる
それが大きくなる
気持ちが修復ができないほど大きくなる
距離を置く
他の人と出会う
偶然が重なるとその奇跡が愛おしいものになる
他の人とは違う絶対的な愛を感じる
これまでの経験と直感で結婚する
トムはサマーにとって人生を共にする人ではなかった
それだけのごくごく普通のシンプルな話だったのに
何でこんなにこの作品に惹かれてしまうんだろう
トムの
自立心の強いサマーに対して『君のために殴った』
普段涙なんて見せないサマーに『ただの映画じゃないか』
は残念、、
あなたに守ってほしいとか思ったことないし
何で泣いてるのそんな泣くなよ、じゃないのよ
少なくともサマーはその対応を心地良くは感じない
個人差はあると思いますが、、
生まれ育った環境がみんな違うから分かりあうって普通に大変だけど、そんな中で色々ぴったりくる人と出会うとパートナー、夫婦になるんでしょうね
サマーの複雑な心の穴を埋めてくれたパートナー凄いし
トムも自然体で愛し合えるパートナーと幸せになってほしいし、その一歩が近づくような前向きな終わり方でよかった
結構好きな作品。 ストレートなラブストーリーよりもこういう捻りまく...
結構好きな作品。
ストレートなラブストーリーよりもこういう捻りまくりの作品が良い。サマーの魅力からして気持ちは分かる。笑 ただ、男ってバカだなとも思う。最初から友達以上はないって宣言されてる以上、サマーは悪くないしね。思わせ振りなところはあるけれど。核心つくことを言う妹のクロエも良い味出していて良かった。
演出方法もかなり面白い。特に期待と現実を2画面同時進行で対称的に映すのが斬新で良い。
最後新たに出会う偶然の相手オータムにフラれなくて助かったね。
こんなお洒落な終わり方をする映画は初めて観た
私が今年観た80本の映画の中で『花束みたいな恋をした』という邦画が今のところ暫定一位の作品です。あまりの面白さに他の映画好きの方の意見が知りたくて、一時期『花束みたいな恋をした』のレビュー動画を観漁っていた時期もあります。そんなレビュー動画の中で、多くの映画レビュアーさんが類似の作品として名前を挙げていたのが『ブルーバレンタイン』と、今回鑑賞した『(500)日のサマー』でした。
好きな映画の類似作品と言うことで私の好みであることはほぼ間違いないですし、かなり評価の高い作品でしたので、ハードルはめちゃくちゃ上がっている状態での鑑賞になります。
結論ですが、めっちゃ良かった!!
主人公トムがヒロインのサマーと出会ってからの500日を描く作品ですが、時系列を行ったり来たりする構成が非常に効果的に働いていましたし、ストーリーも恋愛の「あるある」を描いた内容になっていて観ながら「うわぁ」と思わず声を挙げてしまう場面も多々ありました。恋人の片方が病気で死んじゃったり恋敵が出てきて三角関係になったりするような分かりやすいドラマ性は無いのに、こんなにも日常がドラマチックに表現できることに驚きます。日常のさりげない風景を切り取ったような演出と脚本がすごく良かった。そして特筆すべきはあのラストシーン。ラストシーンがこんなに綺麗な作品を他に知りません。本当に素晴らしかったです。
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建築に興味がありつつも、グリーティングカード会社でカードのコピーライターとして働いていたトム(ジョセフ・ゴードン=レビット)は、ある日社長秘書として入社してきたサマー(ズーイー・デシャネル)に一目ぼれをする。トムはサマーに熱烈なアプローチをしてデートやキスにこぎつけるのだが、サマーにとってトムはただの「友達」でしかなかった。
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本作の特徴は何と言っても時系列が行き来することでしょうか。時系列操作によってストーリーを面白くする作品と言えば私がオールタイムベストに挙げるクリストファー・ノーラン監督の『メメント』を真っ先に思い浮かべます。時系列操作系の作品はどうしても複雑なストーリーになってしまいがちですが、本作は時系列が変わる度に「今は何日目」と分かるようなカットインが挟み込まれる演出があるので、時系列操作が登場する作品の中ではかなり観やすい内容になっていたように感じます。
時系列を行き来させることで、「出会ったばかりの頃に大笑いしていたギャグが倦怠期を迎えた時にやってもクスリとも笑えない」というのが一目で分かる描写がされています。時系列操作が効果的に使われていて良かったです。左右で画面分割する演出が何度かありましたが、あれも面白かったですね。昔からある映像手法ではありますが、同じ「左右画面分割」でも色々パターンがあるんだなと感心させられました。
ストーリーも良かった。
本作は恋愛の「あるある」を描いた作品になっていました。個人的な話になりますが、私の知人にサマーっぽい人がいましたので、劇中の多くの日常的な描写で「わかるわー」って思わされました。劇中のナレーションでも語られてましたが、多分ああいう「特筆すべき魅力は無いのに男を魅了してしまう女性」って普通に生活していれば誰でも一人くらい会ったことあると思います。
そんなサマーに(他の男たちと同様に)魅了されてしまった運命の相手を夢見る青年のトムの視点から物語が進みますが、時系列を行ったり来たりするため途中で「これはどういうことだろう」と疑問が浮かぶシーンも何か所かあります。映画が進むにつれてそういう疑問が解決していくのも伏線回収モノの映画のようで面白いですね。序盤のシーンが後半で全く意味合いが変わってしまうようなどんでん返しもあって、2周目でも楽しめる構成になっていると感じました。
「男女の違い」とか「恋愛観」が描かれる場面も多かったので、観た人の価値観によって意見が変わる作品かもしれませんね。ぜひこの作品を観たことある人と語り合ってみたい作品でした。
あと、色々なレビュアーさんのレビューを読んで知ったのですが、作中に登場する曲や映画の一つ一つにきちんと意味があって、登場人物の心情や考え方の違いを如実に表しているらしいです。私は洋楽には明るくないため、その繊細な演出に気付くことができなかったのが悔やまれます。『花束みたいな恋をした』でも、登場する楽曲や書籍やファッションなどのコンテンツがそれぞれこだわり抜かれたチョイスがされていて、観客がそれらのコンテンツを知っているからこそ得られる「〇〇が好きということはこういうキャラクターなんだな」というキャラクター設定の補強がありました。本作にも、そういう細かなキャラクター描写がふんだんに盛り込まれていたので、鑑賞後に色々な人のレビューを観ると新たな発見があって非常に面白いです。
サマーが結婚を決めたきっかけが「たまたま出会って読んでる本がお互い好きな本だったから運命を感じた」ということだったんですけど、物語冒頭でトムとサマーが仲良くなったきっかけが「たまたまエレベーターで一緒になって聴いている曲がお互い好きな曲だったから」だったんですよね。トムはそれで「サマーこそ運命の相手だ」と確信していたのにも関わらず、サマーはそうは考えてなかったんですよね。その対比が非常に辛くて苦しくて面白い。本当に最高。
久々にここまで楽しめる作品に出会えました。万人におススメできる映画です!!
個人的にはサマーのような女性は嫌いだ
時系列がめちゃくちゃで、頭が混乱してしまう。最初に恋の相談役の少女レイチェル(クロエ・モレッツ)が登場する点が個人的には非常に面白く、その後も時々出てきてこの映画のキーパーソンとなっていて、結局最後も彼女の言った通り「彼女しかいないと思うでしょうけど、私はそうは思わない。海に魚はいっぱいいるわ。」ということが現実となるが、最後にも登場させるべきだったと思う。
あと、男の友人2人も最後に出てこなかったので、その後どうなったか気がかりで、最後にも何らかの形で登場させるべきではなかったか。そのうちの一人は元の会社の同僚なので、退職しても友情は続いていたのかどうか気になるところ。
全体的には、サマーのキャラクターが好きになれないので、なぜ主人公があんなにもサマーを好きになるのかわからないので、イマイチ感情移入できなかった。最後のほうで、主人公が公園で座っているとサマーが現れる。結局、サマーを運命の人と思っていた主人公だったが、サマーにとっては主人公は運命の人ではなく、偶然本を読んでいたときに声をかけてきた人(結果的に結婚相手となる)が運命の人、その時間にその場所にいなかったら出会うことがなかった、つまり運命の人、あなたと違う気持ちを感じたと言われた時の主人公の悲しそうな表情(彼女から顔を背ける)・・・切なすぎる。別れ際、彼女が彼女の手を彼の手の上に乗せる。冒頭のシーンと同じ。冒頭でこれを見た時は、この二人は熱々の関係だなと思ったが、別れのシーンだったとは何とも皮肉である。
ただ、所々映画好きにはたまらないシーンがあった。サマーが「卒業」をみて涙を流すシーン・・・最後のバスの中、オリジナルは確かサウンド・オブ・サイレンスが流れたと思うが、この映画では、同じサイモンとガーファンクルではあるが、サウンド・オブ・サイレンスではなくブックエンドのテーマが流れた(この映画のなかではよく合っている)。
最後にお互いの名前を言うシーン・・・ダスティン・ホフマンの「ジョンとメリー」を思い出した。
主人公がサマーの結婚式に出席するシーン・・・画面が2分割になり、右が現実、左が期待となっている(何かの映画のオマージュと思うが、思い出せない)等・・・。
20代前半男性向け
経済効果さえ巻き起こすような世紀のモテ女サマーと、冴えなくて夢みがちで甘ちゃんなトム。
この設定からして、そもそも釣り合わない2人。
トムが一時でもサマーと楽しい時間を過ごせたこと自体がおそらく奇跡だったんだろう。
結末はともあれ、男目線で見れば、これだけで夢のある美味しいストーリなのかもしれない。
女目線で見ると、サマーが特殊な子すぎて感情移入出来ず。もう少しサマーについて深く描いてもらえれば、もう少し入っていけたかも。
失恋を乗り越えて成長するトム。
サマーも”おそらく”真実の愛を見つける。
ただその見つけた愛については全く描かれないので、それが正当な判断なのかどうかは判別不可能。
まあトムの成長の話なので、それはそれで、ということでしょう。
コメディタッチの描き方は上手で、登場人物2人にはあんまり共感できなかったけど、撮り方や構成の仕方は面白く飽きずに観ることができた。
なぜか心に残る
イエスマンでズーイーデシャネルの作品が観たくなり観賞。
全体的に大きな盛り上がりを見せる展開はないが、物語全体を振り返った時に考えさせられる作品なので、少しエッジの効いた恋愛モノが好きな人は是非観てほしい。
他の人のレビューを見て気づいたが、サマー(夏)の次にオータム(秋)と出会うオチも良かったと思う。
「卒業」を見ることで理解が深まる
最初視聴時、サマーは理解し難く移り気のように感じた
でも、サマーが泣いていた「卒業」の映画を実際に視聴して見て分かったのだ
卒業のヒロイン・エレインと同じ状況にあったサマーの心情を察して、行動できていれば変わったのだろうと
でも、こういう心情を理解できた男は何人いるんだろう・・・
でも運命を作るために走り出した主人公の最後に希望を持てるいい作品でした
海外の映画ってこういうオマージュが多くて映画の教養がいるなと改めて思いました
たしかに恋愛映画ではなかった
わたし自身恋愛経験が少なく、女だからなのかもしれないが、あまり刺さらなかった。
ただ、トムの健気さに笑みが溢れたのと、
IKEAデート楽しそうだなあという呑気な感想。
トムが踊り出すシーンがミュージカル映画のようで楽しかった。
最後、オータムに出会った場面のふりだしに戻る感が好き。
季節は巡るってことね。なるほど。
刺さった
冒頭あれだけ幸せだったサマーの描写が後半最悪に
理想と現実の不一致が印象的だった
幸せと現実の対称
「あなたとは運命じゃなかった」
こんなの言われたらおしまい
一目惚れの相手とホイホイ上手く行くほど人生簡単じゃない
トムは行動で未来を変えた
普通のラブコメではない
普通の男の子がちょっと普通じゃない女の子に振り回されちゃう話。
リアルで、愛おしくて、ちょっと切ない。
報われないけどハッピーなエンドにリアルを感じました。
This is not a love story. そして季節は移り変わる
大好きな監督の1人マーク・ウェブ。ゴッツい見た目によらず(ファンの方失礼!!)、繊細な映画を作る監督なイメージです。そのマーク・ウェブの長編デビュー作をやっと観ました。
元々ミュージック・ビデオの監督で、日本でもヒットした曲で言えばちょっと古いですがダニエル・パウターのバッド・デイとか?(個人的には誰も知らないかも知れませんが、グッド・シャーロットのリバーが好き!)。本作でも時系列が行ったり来たりするのですが、日付が出る所をハッピーな時は明るく、落ち込んでいる時には暗くとミュージック・ビデオ撮ってた感性が活かされていますね。特にハッピーな時に踊り出すのはPVで鍛えた手腕が生きてそうです。
恋に恋してるようなトムと愛を信じないサマーが最終的に逆転するのが脚本の上手さを感じました。しかし、トムくん痛いわ~。そりゃ、自由奔放なサマーには振り回されるわな。過去に付き合った彼氏とか聞いちゃダメだって。しかも比べたがるとか。相手の過去に自分の幸せはないよ!
サマーはいきなりいなくなったように思えたのですが、別れる話とかしてました?そこはハッキリ見せない作りだったのでしょうか?「卒業」観て感性が合わないと感じたのが原因にしても、もし、いきなりいなくなり、いきなり結婚してたら、さすがにbitch!と言われても仕方ないかと思います。ただでさえズーイー・デシャネル小悪魔っぽいですしね。
幼い頃のクロエ・グレース・モーレッツが可愛い!トムにアドバイスをあげたりしてて女の子は成長が早いですよね!そうそう、アベンジャーズのコールソンで有名なクラーク・グレッグが出てたのも嬉しかったです。いかにも人の良さそうな社長さん。あんな人の元で働きたいわ~。
トムくんは最終的にオータムに巡り会えたので、そこからまた1日目が始まります。いつの世も恋愛の傷は次の出会いでしか癒されないですよね。失恋して傷ついても、一通り落ち込んだら進め男子!進め女子!!
余談ですが、ズーイー・デシャネルは歌手のケイティ・ペリーに似てると思う。誰からも賛同を得られなくてもそう思う。
残酷なまでの「運とタイミング」 けどそれに尽きる。
なるほど、これはボーイ・ミーツ・ガールの物語。
恋愛モノらしい人物描写をせずに、淡々と男性目線で描かれる男のバカさ短絡さ単純さ思い込みの強さ。
サマーの人物設定はシーンとして盛り込むというよりはナレーションベースで、逆にサマーの魅力についてはズー・イー・デシャネルの演技で魅せている。
カクテルパーティーで初めて2人がしっかり会話するシーン、彼女はトムの驚きの表情を自分の顔にデフォルメコピーして目を見開いている。こういう部分にサマーの共感性の高さが現れている。
シーンとして盛り込まれた人物描写としては「人気がないからリンゴスターが好き」というのが印象深い。
ただ、「こんな話したのは初めて」というセリフが結局何の伏線にもなっていないように、サマーは本当に何も深い意味のある言葉は発していない。けど嘘も言っていない。
拡大解釈するのはいつも男の方。
主人公のトムが冴えない髪型というのも重要。
アバウト・タイムのティム然り、髪型に頓着しないというのは分かりやすい人物設計。
全ては見方、視点一つでひっくり返る。
トムがサマーの好きだったところを嫌いなところにすり替えるのはまさにその典型。
また、最後に招かれたパーティーでの理想と現実の乖離。虚しいけど、実際にこういう「思った感じと違う」というのは避け難く存在する。
どちらも男性特有の思い込みや皮算用が表現されていて面白い。
改めて感じたのは“serendipity ”(思いがけず出会う幸運)とそれを起こすために必要な3A("Action”“Awareness”“Acceptance”)の大切さ。
どこで何に出会うかわからない。
家に閉じこもってないで行動しよう。
それにしてもズー・イー・デシャネルという人間は本当に魅力的。国籍関係なしに見れば見るほどどんどん好きになっていく。彼女の魅力は普遍的なんじゃないか。
イエスマンをまだ観てない人にはイエスマンを、既に観ている人には海外ドラマ「NEW GIRL」をおすすめ。
ズー・イー・デシャネルがずっと可愛い。
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