「西崎義展の狂気が生んだフィルム」宇宙戦艦ヤマト 復活篇 ショットガン大森さんの映画レビュー(感想・評価)
西崎義展の狂気が生んだフィルム
クリックして本文を読む
ヤマトはもともと荒唐無稽なものだったし(完結編では「さらば」の特攻シーンが回想シーンに出てきたりとか)、その点では良くも悪くも「変わらない」というべき。
本作で特筆すべきはストーリー。シナリオ原案に石原慎太郎を迎えたことにより、「宇宙アラブをいじめる悪い宇宙アメリカをヤマトがやっつける」という感動的なストーリーが宇宙にそびえ立つのである。これだけで10億点。
歩いてきたライオンが突然こっち向いたり、敵要塞が謎の宇宙水面からシンクロナイズドデスラー戦法しかけてきたり、「え、娘以外助けないんすか!?」とか、5分に一度はこっちの腹筋を攻撃してくる野心的な演出の数々。
こんな天然モノの狂ったフィルムが楽しめるのはヤマト復活篇だけ!2199みたいな「普通に美味しい養殖物」とは違う!天然モノだからこその歯ごたえ!有毒!
30年前に放流した宇宙戦艦ヤマトという鮭の稚魚が、イクラぶら下げた稚魚の姿のまま30mぐらいにサイズアップして遡上してきたようなスペクタクル。
それが宇宙戦艦ヤマト復活篇なのです。
コメントする