「仮想の現実は人類には扱えない」サロゲート たまねぎ なきおさんの映画レビュー(感想・評価)
仮想の現実は人類には扱えない
2010年公開でディズニー製作のスピルバーグならば日本でも公開されると思っていたが、結局日本で公開は無く、飛行機の中でしか見れなかったのは謎だった。
映画AIでも感じたがスピルバーグはネットや仮想世界、仮想人格的な物には否定的な人だと思う。
それはこの映画にも描かれているが、その【技術が嫌い】というわけではなく、その技術を人間が正しく扱えると思っていないのだと思う。
理想の形を、仮想の自分を手にする事は夢のある話のようで実は違う。
サロゲートに没頭し偽りの自分と人生に愉悦を感じながら、罪悪感と劣等感にストレスに悩まされサロゲート中毒となっていく。
現実を捨てる事で人生を楽しむだったはずが、楽しもうとすればするほど現実の自分を追い詰め出す結果に繋がる。
人間が人間である内は、このようなコンテンツや技術は人を追い詰めていくだけだとスピルバーグは警鐘をならしていたように思う。
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