「【”老いた父は、大人になった子供達を訪ねて”幸せか?”と聞いた。”今作は妻を亡くした男が子供達4人を訪ねる中で、彼らが抱える問題と真の姿を知り絆を取り戻していくヒューマンドラマである。】」みんな元気(2009) NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”老いた父は、大人になった子供達を訪ねて”幸せか?”と聞いた。”今作は妻を亡くした男が子供達4人を訪ねる中で、彼らが抱える問題と真の姿を知り絆を取り戻していくヒューマンドラマである。】
■毎年、クリスマスになると実家に集まっていたグード家の子供達、広告プランナーのエイミー(ケイト・ベッキンセイル)ラスベガスのダンサー、ロージー(ドリュー・バリモア)音楽家のロバート(サム・ロックウェル)、画家のデイヴィッド。
だが、妻が亡くなった年は、誰も都合がつかないと言い来なかった事にショックを受けた父フランク(ロバート・デ・ニーロ)は、心臓の病を抱えながらも、子供達を次々に訪問するのであった。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・フランクが子供達を訪れると、皆、何処かソワソワしつつ連絡を取り合って、”デイヴィッドの事をどうしよう。”と言っている。
そして、広告プランナーのエイミーの家庭が”仲良さそうに振舞うも”息子の態度から問題を抱えている事や、指揮者だと思っていたロバートが打楽器奏者であったり、ロージーが豪華なリムジンで迎えにくるも、彼女がバイセクシュアルであり、豪華な家も借り物である事が明らかになって行く。
・原因は、フランクが子供達が小さなころから、過剰な期待を掛けていたためであり、子供達はそれに応えようとしていたからである。
そのやり取りが少し切ない。
・フランクが子供達を訪れた時には、彼らは子供の姿で走って来る演出が良い。そして、子供達も父に言えない夫々の事情を抱えつつも、父を愛している姿が良いのである。
・母が亡くなった事が原因なのか、一番フランクが心配していた、メキシコに行ったまま、行方不明になった画家のデイヴィッドの件は、切ない。
■けれども、子供達は父が持参した手紙を見て(ここは映されないが、フランクがデイヴィッドに残した手紙を開封するシーンで明らかになる。中にはクリスマスを祝う、幼い子供達4人と映る彼の写真が入っているのである。
そして、フランクが帰りの飛行機の中で心臓発作を起こして時に観た夢で、彼は子供達が抱えている秘密を告げるのである。
病院のベッドで目を開けたフランクに対し、エイミー、ロージー、ロバートは、デイヴィッドがメキシコで麻薬の過剰摂取で亡くなった事を話すのである。彼らが初めて父に真実を話すシーンである。
そして子供達は、フランクの想いを彼の手紙で知り、クリスマスの日に実家に戻り楽しそうに、クリスマスの飾りつけをするのである。
<今作は妻を亡くした男が子供達4人を訪ねる中で、彼らが抱える問題と真の姿を知り、絆を取り戻していくヒューマンドラマなのである。>
