劇場公開日 2009年3月7日

「【水に没した家の中でおじいさんが視た、懐かしき家族の楽し気な想い出。地球温暖化による海面上昇を柔らかいタッチの絵で、警鐘を静に鳴らす作品。】」つみきのいえ NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0【水に没した家の中でおじいさんが視た、懐かしき家族の楽し気な想い出。地球温暖化による海面上昇を柔らかいタッチの絵で、警鐘を静に鳴らす作品。】

2022年5月9日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

幸せ

ー 独創的な世界観で注目を集めるアニメ作家・加藤久仁生の存在は、2017年にみんなのうたで放映された、”エレファントカシマシ”の”風と共に”で初めて知った。
  柔らかい、鉛筆タッチを生かした画調が印象的であったー

■海面の水位が上昇したことで水没しつつある街で、1人だけ残るおじいさんが住んでいる。
 彼は家が沈みかけるたび、上へ上へとレンガを積み、家を増築することで難をしのぎつつも穏やかに暮らしていた。
 そんなある日、おじいさんは愛用していたパイプを水中に落としてしまい・・。

◆感想
 ・独特の柔らかいタッチの絵柄で、おじいさんが水中に落としてしまったパイプを潜水服を着て
 探しに行く。

 ・それと共に、且つてその家で一緒に住んでいた優しい表情の奥さんや、子どもたちとの思い出が描かれる。

<ナレーションもない、静かな物語である。
 だが、この作品からは、海面上昇に伴い、人気の無くなった且つては小さな町であっただろうところに独り住む、おじいさんの姿を通して、地球温暖化に対する警鐘が聞こえてくるようだ。
 環境問題をふと、考えさせられる柔らかなタッチのアニメーション映画である。>

NOBU