インセプションのレビュー・感想・評価
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あのコマは倒れたのか?
なるほど
やっとDVD借りて見たました。
第一印象としては渡辺謙がやたらカッコイイな〜良い男だな〜。デカプリオ様に劣ってませんでした。
2時間近くある映画だとは知らずに深夜に見たので雪山の戦いのシーンあたりでだいぶウトウトしてしまいました。設定がユニークなので、アクションはそこまで必要ないのでは、何て思ったりもしましたがそこはハリウッド映画。
ストーリーですが、確かに主人公の皆さんのお話についていくのに頭使いますね。夢だからあれが現実でこれが夢で・・・ん?的な状態になりかねない。一応色々とルールといいますか規則のような物も設けられてますね。「夢の中で死んだら目が覚める」等。「夢」が題材である割にはファンタシーな要素は少なくとてもシリアスでした。あと元妻がめっちゃ怖い。
エンディングに関しては賛否両論だと思われます。
個人的にはそれが素敵だと思いました。含みを持たせた終わりが監督さん何ともチャーミングというか、「え〜?」となる感じ。見終わった後も考えたり気になっちゃう映画って良いなと思います。
お時間と頭に余裕がある時にお勧めたい映画でした。
ノーランの“夢”のプロジェクト
映画館で1度観て以来、久々にブルーレイで観ました。劇場で観た時は作品の中で“虚夢”や“潜在意識”等の難しい言葉が出てくる上、ペースが速すぎてついていけませんでした。しかし、今回は大丈夫でした。この作品の良さと悪さをばっちり見つけることが出来ました。(便利ですね。停止ボタン)
主人公の名はドン コブ。彼はある日斉藤と呼ばれる男からある男の中に夢へと入り込みあるアイディアをインプットしてほしいと頼まれ数人のグループと共にその男の夢の世界へと入っていきます。
注目は豪華キャスト陣の演技とクリストファー ノーラン監督が作る物語と世界観です。キャストの演技に関しては申し分ありません。ディカプリオを初めエレン ペイジ、ジョセフ ゴードン レヴィット、トム ハーディ、渡辺 謙、キリアン マーフィそして、物語の鍵となる人物を演じるマリオン コテイヤールとキャスト陣の演技は安定感があり素晴らしかったです。特に目立った人はいませんが全員良かったです。それから、クリストファー ノーラン監督の作り上げた作品の世界観は見事でした。夢の世界のレベル1からレベル4(?)全てが完璧に作られていて最高でした。特に印象的だったのはレベル2のホテルアレは綺麗でしたね。あそこでのファイトシーンが1番印象に残りました。
ただ残念な事にこの作品には欠点もあります。1つはディカプリオとペイジがレベル4(?)でマリオン コティアール演じる奥さんと再会する場面。あそこはあの二人の演技合戦に集中してほしかったですね。私としてはいちいちレベル3で起こっている銃撃戦はどうでもよかったです。それからもう一つはエンディング。コブが現実世界に戻れたという綺麗なエンディングでよかったのですが、その代わり空港ターミナルでは人が大勢観てるはアレが回っているはで終わってしまいとても残念でした。ノーランは観ている観客を混乱させたかったのでしょうか?まったくわかりません。
しかし、良作です。まだ観てない方は是非!と言ってもこの時点ではもう観てない人の方が少ないんでしょうかね。
迫力は十分だが
とても良くできた玩具のような作品
2010年アメリカ映画。2010年45本目の作品。前作「ダークナイト」で一気にメジャー級に躍り出てきたクリストファー・ノーラン監督の待望の最新作。昨年の8月に映画館で観ました。
内容は;
1、主人公の男の生業は、他人が夢を見ている間に深層心理に入り込み、その中の情報や記憶を盗んだりねつ造すること。
2、男はとある大企業幹部に敵対するライバル企業CEOの頭に入って、情報工作してほしいと依頼される。
3、依頼を引き受けるが、そこには想定外の難関が立ちはだかっていた。
イギリス出身のノーラン監督の過去の作品は恐らくすべて観てきたから思うのですが、この人はイギリス哲学にかなり造詣があると思います。意識、無意識と現存世界のつながりを題材にしている所が、いかにも的な臭いがするわけです。
本作では、意識の階層的な世界に主人公たちが入り込み、暴れまくるような作品で、心理世界の謎や神秘といった普遍的題材は一切無視。まるでテレビゲームの世界のような構造で固められた世界の中が描かれています。
これは、あくまでエンターティメントな作品。そう割り切れれば、それなりに面白いのかもしれません。そして、これはつまり言い換えれば、この作品に流れる題材は何一つ親身になれるものがないということ。
そして、本作を哲学的または心理学的に観るとあまりにも安易かつ安っぽい。そこまでゲーム感覚で描いていいのかと首をかしげたくなるくらいにゲームの世界。特撮の罠にはまった作品とわたしには写りました。
この手の題材だったら、ミケランジェロ・アントニオーニの「欲望」やスタンリー・キューブリックの「アイズ・ワイド・シャット」がお勧めですよ。
頭フル回転!(◎_◎;)
あたまパンパンになった!
やられた~
よかったが、そんなに力ある日本人って?
遅ればせながら、BDで鑑賞しました。
ケン・ワタナベは演技それほどよくなかったと思う、っというか、彼の活きる役柄じゃなかったと思いました。それでも、英語は頑張って発音綺麗にしているんだなぁって思った。
映画そのものは複線に複線を重ね、メタファー的要素が多分にふくまれ、長編小説を読むがごとくに難しい設定だったけど、登場人物の単純化などで映画として成立させている所が凄い。面白い分野を切り開いてくれたと関心しました!
映画の中で、ものすごい力を持つ日本人が登場する。米国の犯罪履歴を電話一本で変更できてしまう日本人。そんな人って日本から登場するのだろうか(笑)?
時代設定は、50年先か100年先かしりませんが、近未来のお話。映画の中に出てくる町も人の生活も飛行機も現在のものと変わらないので、本当に近未来ですが、そんな近々に日本企業が米国の犯罪履歴を抹消できる程に力を持ちえるのだろうか?ありえひんね。
そういう意味で、何故日本の企業の会長をキーパーソンに選んだのかが不思議です。誰か答えもっていませんか?
米国の犯罪履歴を操作しうるほどの国(企業)が中国であってはならない、中東であってはならない、欧州であってはならない、日本なら笑える、っというような程度か?そんな事を考えながらみていました。
面白かった。
久しぶりに米国映画の可能性を感じた。
頭グニョグニョ
本作は、全編を貫いて「愛」がいかに素晴らしいものであるか、さりげなく感じさせてくれるヒューマンドラマでした。絶対感動します!
難民映画祭でタダ見してきた作品です。難民の置かれた悲劇を、『ウォーダンス』以上に痛感しました。
「モーセ作戦」によってエチオピアから、首尾よくイスラエルに移住できた人でも、イスラエル国内では、黒人として差別を受けてしまうのですね。まして主人公シェロモはキリスト教徒でした。それがバレると、国外追放になるので、ずっと秘密を隠してビクビク暮らしていたのです。
そんなシェロモを養子として引き取ったのは、白人で左派人権派のヤエルとヨラム夫婦でした。奥さんのヨラムの人種を越えたシェロモを愛する心に感動してしまいました。その愛は、実の子よりも深くて、半端ではないのです。
シェロモが学校でいじめられているのではないかと疑ったヨラムは、気が気でなくなり学校まで後をつけ回すことまでします。そして学校の父兄に取り囲まれて、シェロモがイスラエル人ではない、学校を出て行けと糾弾されたときは、シェロモを抱きかかえ、身を挺して、同じ人間ではないかと抗議します。なんでこの人は、そんなにまで黒人のシェロモを愛おしく思えるのだろうかと疑問にも思ったのですが、演技が素晴らしいので、そんな理屈よりも、目頭の方が先に熱くなってしまったのです。
後でわかったことなんですが、最初は実子のわが子のことも考えて、ヨラムはシェロモを養子に引き取ることには反対だったのです。そんな人が、そこまでして黒人の養子を愛せるだろうかと思うと、心から感動してしまいましたね。
また幼なじみのケスとの人種を越えた愛を結ぶところも、実にいいのです。
シェロモはやがて、実母が暮らすスーダンの難民キャンプが医師不足で、疫病がはやり次々死んでいること知り、医師になることを決意します。愛するケスとも別れ離れになって、シェロモは単身医学を学ぶためフランス留学します。その帰りをじっとケスは待ち続けたのです。ふたりが結ばれる経緯もなかなか感動的です。
やがて国境のない医師団に参加したシェロモは自ら志願して、スーダンの難民キャンプへ赴任します。このラストが本作最大の見所。ワンショットだけど、シェロモにとって予想だにできなかった奇跡が起こります。そのシーンを一目見ただけで、涙が止めなく溢れ、シェロモの感じただろう万感の思いに浸ったのでした。
難民映画だという先入観があると、どうしても重そうだと偏見を持ちがちですが、本作は、全編を貫いて「愛」がいかに素晴らしいものであるか、さりげなく感じさせてくれるヒューマンドラマでした。絶対感動しますから、ぜひDVDでご覧になってください。
発信はすごい
●深層心理
フロイトは人間の心理を、
(1)意識
(2)前意識
(3)無意識の3つに分けた。
映画『インセプション』を観るときは、無意識を2つに分けて考えるとよい。
(3)の無意識と、(4)深層無意識である。
仏教でも、意識を(1)末那識(まなしき)と、(2)阿頼那識(あらやしき)の
2つにわける。
末那識というのは、意識の総称。
阿頼那識というのは、現代心理学でいう、「無意識」、あるいはさらにその奥深くに
ある、深層無意識ということになる。
この中の(3)前意識というのは、「ぼんやりしているときや、夢を見ているとき」に
働いている部分(「心理学のすべて」深堀元文)をいう。
意識を氷山の一角とするなら、その下には膨大な大きさの前意識や無意識、さらには、
深層無意識の世界が広がっている。
●夢の中でまた夢を見る……
映画『インセプション』は、つぎの段階を経て、夢の中の夢の世界、さらにはそのまた
夢の世界へと入っていく。
(1)現実の世界(飛行機747の世界)
その世界から、つぎの第1の夢の世界に入る。
これを第1夢の世界という。
壮絶なカーチェイスを繰り返す。
(2)その第1夢の世界から、つぎの第2の夢の世界に入る。
これを第2夢の世界という。
どこかのホテルで、これまた壮絶な戦闘行為を繰り返す。
(3)さらにそこでの窮地を逃れるため、ディカプリオたちは、第3の夢の世界に入る。
これを第3夢の世界という。
どこかの雪原に建つ要塞で、さらに壮絶な戦闘行為を繰り返す。
映画『インセプション』の中では、そこまで断言していないが、私流に勝手に解釈する
と、第1夢の世界は、「前意識」の世界。
第2夢の世界は、「無意識」の世界。
第3夢の世界は、「深層無意識」の世界ということになる。
●伏線
で、この映画には、重大な伏線がある。
マリオン・コティヤールが演ずる、「コブ(ディカプリオ)」の妻、モルである。
妻、モルは、コブと夢の世界で50年近くの年月を過ごす。
(夢の世界で50年を過ごしても、現実の世界では、その数百分の1の時間しか、
過ぎていない。
だから夢の世界で、老人になっていた2人も、現実の世界では元の若い夫婦にもどる。)
そのためモルは、夢と現実の世界の区別がつかなくなってしまう。
夢の世界のほうを、現実の世界と思いこんでしまう。
現実の世界のほうを、夢の世界と思いこんでしまう。
そのため、現実の世界へ戻ってきたあとも、モルは、そこを現実の世界とわからなく
なってしまう。
モルは、自殺を試み、本当に死んでしまう。
映画の中では、「死ねば、元の世界に戻れる」というルールになっている。
で、コブ(ディカプリオ)に、殺人の容疑がかけられてしまう。
モルは、夫であるコブにも死んでもらいため、ウソの遺書を残す。
「私は夫に殺されそうです」と。
コブ(ディカプリオ)は、そのためアメリカを出て、世界中を逃げ回る……。
そのことがトラウマとなって、コブ(ディカプリオ)の見る夢の中には、しばしば
モル(マリオン・コティヤール)が出没する。
コブ(ディカプリオ)の仕事をじゃまする。
映画の中では、「投影」という言葉が出てきた。
●「投影」
映画の中ではときどき、「投影(reflection)」という言葉が出てきた。
しかし正確には、「投射」のことではないのか?
投射というのは、防衛機制(メカニズム)の一つで、「失敗の原因が自分のほうにあるのに、
他に責任があるように強調すること」
「試験に失敗すると、『教え方や採点法が悪い』と教師を攻撃するのが例」(「臨床心理学・
松原達哉)とある。
つまりコブ(ディカプリオ)の夢の中に出てくるモル(マリオン・コティヤール)は、
コブの別の心が投射されたシャドウ(影)というわけである。
犯罪を犯すコブ。
それをよしとしないコブの良心が、コブの仕事をじゃまする。
心理学の世界でも、抑圧され、心の別室に封印された自己を、「シャドウ」(ユング)と
いう。
そのシャドウが、もろもろの場面で、コブの障害となって立ちはだかる……。
この映画を書いた脚本家は、そういう点でも、かなり心理学に詳しい人物と言ってよい。
●サイトー
映画といっても、SF映画。
あとはSF映画風に、随所にアレンジが加えられている。
たとえば夢の世界で死ねば、元の世界に戻れるとか。
そのあたりは、あまり深刻に考えないで、映画を楽しめばよい。
また夢の世界の設計者というのもいる。
多人数が共通した夢を見るため、いわゆる舞台が同じでなければならない。
その「舞台」を設計するのが、その人物である。
それを演じたのが、エレン・ペイジ。
映画の中でも、「設計士」という名前で登場する。
で、目的は何か。
つまりコブが、ターゲットの夢の、そのまた夢の、さらにそのまた夢の中にまで
入って、ターゲットの「無意識的動機」を作る目的は何か。
そこで登場するのが、渡辺謙。
「サイトー」という名前で登場する。
大企業の会長である。
彼はコブ(ディカプリオ)の犯罪のもみ消しを条件に、コブにターゲットの会社を
解体するように依頼する。
つまりターゲット(ロバート、ライバル企業の跡取り息子)の夢の中に入り込み、
無意識的動機をつくる。
「会社を解体する」という無意識的動機である。
その成功報酬として、コブは、サイトーに妻殺しをもみ消してもらう……。
●エンディングの謎
最後にみな、(第3夢の世界)→(第2夢の世界)→(第1夢の世界)という段階
を経て、順に死に、最終的には、間一髪のところで(現実の世界)に戻ってくる。
ターゲットの深層心理の中には、「会社を解体する」という深層心理がしっかりと形成
される。
作戦は成功ということになる。
映画も、ここでハッピーエンドとなる。
コブ(ディカプリオ)は、晴れてふつうの市民として、アメリカ本土に入国する。
……できる。
2人の自分の子どもに出会う。
抱き上げる……。
が、ここで新たな謎?
テーブルの上のコマは回ったまま……。
その状態で映画は終わる。
そのコマが何を意味するかは、映画を観てからのお楽しみ!
最後の最後で、映画『インセプション』は、私たち観客を再び底なしの謎の世界に、
もう一度、突き落とした。
私たちの脳みそをひっくり返した。
もちろん衝撃と、新たな話題を作るため。
なお類似した映画に、『シャッターアイランド』(同、ディカプリオ主演・前作)が
ある。
こちらは、最初から「そうではないかなあ」と思った、その通りの映画だった。
手品で言えば、トリックがすぐわかった。
が、今回の『インセプション』は、予想できなかった。
それだけにおもしろかった。
一見の価値あり。
どうせ観るなら、ここに書いたことを参考に、劇場で観るとよい。
迫力がちがう!
映像はいいけどストーリーはいまいちです。
発想に驚き
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