「天地創造をする感動」インセプション くまのさんの映画レビュー(感想・評価)
天地創造をする感動
映画が好きになったキッカケの映画です。
大ファン過ぎてレビューが書けずにいましたが、今回久しぶりに劇場で観てきた勢いでレビューします。
2010年、2018年(ピカデリー10周年リクエスト上映)、2020年mx4dで観ました。
はじめて劇場で観たとき、夢の中の街作り(設計)に魅了されました。
空にビルを創り車を走らせ「天地創造だわ」というセリフに何度観てもワクワクします。
モルとコブの愛の深さやすれ違い、夢と現実が分からなくなって、夢を真実と信じ込む危うい感じも。コブとサイトーが戻れるのかどうかという盛り上がりからの目覚めシーンの場面転換はまさに「緊張の糸がプツっと切られた」ような感覚、そしてラストどちらなんだという余韻。すべてが完璧!!
深い眠りに入って深く、さらに深く潜っていくさまは、隠し事が出来ないような裸にされるような感覚です。わたしは簡単にエクストラクトされるでしょうね。そして、いくら他者を、愛を求めても、人は孤独だと感じます。物哀しく、だけどそれが美しい。
そして鑑賞後の感想は、
現実世界で正しいことをして、自分に嘘をつかないように真摯に、明るくたのしく生きていこうと思う。
でも、暗い。暗いよ。
コブとモルの哀しいストーリーも、ロバートがインセプションによって父に対して心を癒やされること、夢の世界に潜る設定、夢を創造する設定、アクションの魅せ方(エクストラクトに対する訓練(潜在意識の武装化)、時間の経過のちがい)などなど…
10年前観た時は、全てを理解は出来なかったけど、見事な設定・構成・演出にしびれて、作品を創造することの凄さ素晴らしさ、映画の可能性に感動をしました。
8年後に観た時は、ただただ哀しかった。
10年後(今回観た)の感想は、厨2感。暗っっ。「死にたい」とか「生きててもたのしいと思えない」と言う病んでる人間が浮かびました。
う~ん、批判じゃないのだけど、違った見方?感じ方になりました。
自分がコブの立場だったら、コブのようにあんなに強くなれるかな
【劇場鑑賞1時間後】
絶望感に浸ってます(笑)
夢の中に行きたい、居たいと思ってます。
上に書いた「明るくいたい(明るくたのしく生きていこう)」と思うのは本音だし目標だけど、そうやっていかなきゃつまらないし自分が壊れてしまうから。
でも、ちょっと溺れる風に浸るくらいなら気持ちいいw
「インセプション」やっぱすごいです