「とても良い映画」インセプション stoneageさんの映画レビュー(感想・評価)
とても良い映画
2020年、IMAX劇場にてリバイバル上映を鑑賞。
初公開から10年も経つんですねぇ…確か、この作品は、友達と一緒に観に行ったのを覚えています。そして、登場人物たちと共に夢に誘われ、よく眠れたこともよく覚えています(笑)
作品は、斬新な近未来SFサスペンス+アクションムービーでした…と、簡単に言うには、かなり凝った設定で、映画の途中で色んな???が起こって来て、もしそんな事に囚われようものなら、物語にどんどん置いていかれるというフラストレーションが…。
結局のところ、"渡辺謙"社長の目論見は外れ、ライバル会社を潰せなかった?…という事なんだろうとは思うんですが、…違う?笑(違うかぁ笑)
(息子の次期社長は、実は父に愛されていた?あるいは、愛してほしかったから、その潜在意識として、思い出の風車が金庫の中にあって欲しかった、という願望だったんでしょうか?そういう意識が植え付けられる事で、息子が自分の会社を将来的に潰すことになるのか?"自分なりのやり方で経営すれば良い"という事が、結局会社を潰すことになる潜在意識となるのか?…ん〜、よく分からんオチやった…笑)
しかし、メインとなるストーリーは…ディカプリオたちが何重にもなった夢の中で、予想外な事が起こり、潜在意識が翻弄され、今生きている世界がリアルなのか?夢なのか?という物語でした。
ラスト、ディカプリオは、いまだ夢の中か現実か?というエンディングでしたが、映画にはよくある"ちょっと濁した様な"終わり方でした。
観ている側は、そんな映画的なエンディングよりも、この作品全体を覆う、自分が観ている視点の不安定さというかアンバランスな心持ちにずっと不安な気分にさせられ、現実社会の真理とか信念に対して、なんとも心許ない気持ちにさせられて、映画のエンディングを迎えます。
未来都市もアベンジャーズも出て来ませんが、これぞSFという、最後まで目の離せない、見応えのある作品でした。