「面白いような面白くないような」デュプリシティ スパイは、スパイに嘘をつく SAOSHIーTONYさんの映画レビュー(感想・評価)
面白いような面白くないような
ジュリア ロバーツとクライヴ オーウェンの「クローサー」以来の再共演に加え「ボーン~」シリーズや「フィクサー」の脚本を手掛けたトニー ギルロイ2度目の監督作品と話題性のあった本作でしたが、残念ながら面白かったのはごく1部で後はあまり大したことはありませんでした。決して悪い作品ではないのですが、何だか「オーシャンズ12」を観た時のような損をした気分になりました。
CIAの元エージェントとMI6の元工作委員が“ある商品”を巡ってライバル企業である2社それぞれ一人ずつ潜入し情報を探ってゆきます。
注目は作品自体の見た目の良さとスパイ映画ならではのシャレの効いた台詞の数々です。ビジュアル面は完璧でずっと飽きることなく見ていられました。それから、007シリーズのようなシャレた台詞が多かったのも特徴的でした。
しかし、残念ながら良かった点はそれくらいで後は弱点だらけでした。そもそもジュリア ロバーツがCIAのエージェントと言う設定は無理があるように思います。それから、クライヴ オーウェンとポール ジアマッティーの2ショットはかなり違和感を感じ思わず“この二人確か「シューテム アップ」で敵同士だったような”といった事を考えずにいられませんでした。そして、何といってもストーリー展開が遅すぎる上に無駄なシーンが多いと言うのを感じました。本当に面白いのは2時間内でほんの20分足らずでそれ以外は別になくてもいいようなシーンが多かった気がしました。エンディングもかなりあっさりしていて“え?これだけ!”みたいなリアクションをしてしまいました。
まあ、期待していただけに本当に残念でした。作品をこれから観ようと思っている方はきっと鑑賞した2日後には観た事自体忘れている事でしょう! まあ、オススメはあまり出来ません。