「ほのぼのと楽しむべき映画」ウィッチマウンテン 地図から消された山 かみぃさんの映画レビュー(感想・評価)
ほのぼのと楽しむべき映画
自ブログより抜粋で。
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訳あって地球にやってきた宇宙人兄妹が、タクシードライバーとともに奪われたUFOを取り返すために米軍の秘密基地のあるウィッチマウンテンを目指すというお話。
一見SFサスペンス風の題材だったが、ディズニー製作であることからもわかるように、夏休みシーズンらしい子供も楽しめるファミリー向け映画でした。
(中略)
まさにディズニー・チャンネルでも観てるかのような、ゆるーい雰囲気だなぁと思いながら観ていたら、1975年製作の『星の国から来た仲間』(ジョン・ハフ監督)という古典的映画のリメイクなんだそうだ。
どおりでどこか懐かしい雰囲気を漂わせているわけだ。ディズニーお得意のファミリー向け映画として、あえてチープさを残して再映画化したわけね。
だからまあ、突っ込みどころは結構満載。
超能力で大金を強奪した宇宙人兄妹は車の運転もできるのに、あえてタクシードライバーに運転をお願いするし、敵に追われる切羽詰まった状況でも車に乗るときはちゃんとシートベルトを締めて出発します。彼らを追う国防省の連中はラスベガス中の監視カメラを駆使して、あっという間に街中から二人を見つけられたのに、なぜか見晴らしのいい荒野ではタクシーを見失う。
ここまで触れなかったけど、宇宙人兄妹は別の宇宙人暗殺者からも追われていたりする。
この悪者がまた、ターミネーターな任務を負った姿を消せないプレデターって感じで、既視感アリアリで微笑ましい。
“Race to Witch Mountain”(ウィッチマウンテンへのレース)という原題のわりに、いざウィッチマウンテンへ行くぞ!ってなってからはあっという間に着いちゃったのもご愛敬。
ひとっこひとり近づけない厳重な警備のはずの秘密基地も、なんかあっけなく潜り込めたぞ(笑)。
そんなこんなでサスペンスアクションな筋書きだけど、それを期待すると肩すかしを食らうこと必至。あくまでファミリー向けであることを肯定的に受け止めて、ほのぼのと楽しむのが吉。
そういう意味ではディズニーらしく手堅く作られていて、安心して観られる。夏休みのお子さんと親子でハラハラドキドキ楽しみたい。
と、言いたいところなんだが、そのくせ日本語吹き替え版をやっていないのは、手抜きじゃないのかねぇ。