劇場公開日 2009年12月12日

  • 予告編を見る

「夫婦愛を描いた映画。心が温かくなります。」ジュリー&ジュリア 勝手な評論家さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0夫婦愛を描いた映画。心が温かくなります。

2009年12月12日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

実在のアメリカの料理研究家ジュリア・チャイルドの記した524のフランス料理のレシピを365日で作りブログに掲載する事に挑戦した、これも実在のNY在住の人物ジュリー・パウウェルの物語。

ジュリー・パウエルを演じるのは、エイミー・アダムス。時は2002年なのですが、ジュリーは9.11の後処理を行う政府機関に勤めていると言うところに、時代背景を感じますね。で、この時彼女はアラサー真っ只中の29歳。その後30歳になります。気になったのが、大学の同級生?達が、企業でかなりのポストに付いたりしていたこと。と言う事は、アイビーリーガー何でしょうか?>ジュリーは。

一方、ジュリア・チャイルドを演じるのはメリル・ストリープ。かなりそっくりらしいのですが、実際のジュリア・チャイルドを知らないので、何とも言えません。でも、コメディー番組のネタにされたり、昔のテレビ映像があったりと、かなりの有名人みたいです。日本で言えば、性別は違いますが、神田川俊郎とか、道場六三郎とか言う感じなんですかね? 女性ならば、分野は違いますが岸朝子? 外交官と結婚したり、実家がテキサスの名家である事が匂わされたりして、かなりのお嬢様だったみたいですね。

物語は、ジュリアの時代とジュリーの時代を行ったり来たりしながら進んで行きます。もちろん、料理をテーマとした映画なので、料理を作ったり食べたりするシーンが沢山。中々美味しそうでした。って言うか、レシピ本があるものの、それなりのフランス料理を作る事が出来るジュリーって、料理上手だと思いました。

実は、この企画にジュリーがチャレンジした2002年は、まだジュリアが90歳で存命だったようです。それで、劇中の最後の方に、ジュリアがジュリーの企画に対して不快の念を抱いていると言う事を連絡してきた新聞記者がいるんですが、その後の二人の関係はどうなったんですかね? 物語上全く描かれていなかったので、物凄く気になりました。アメリカでは、その様な場合は、誰かが(この場合は電話してきた新聞社?)仲介して、和解のイベントがあったりするんですが、無かったんでしょうか? でもなぁ、あの描き方からすると、そのままスルーのような気がしますね。ちなみにジュリアはその翌年には亡くなった様です。

さて、ジュリアもジュリーも、そのレシピを完成させたり、ブログの企画を成功させたりするには、山あり谷ありです。でも、それを優しい夫がフォローするという夫婦愛の映画にもなっています。ほんわかと心が温かくなりました。

勝手な評論家