劇場公開日 2009年12月12日

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「フランス料理食べたくなったけど、高くて手が出せず^^;」ジュリー&ジュリア septakaさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0フランス料理食べたくなったけど、高くて手が出せず^^;

2009年12月16日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

興奮

難しい

メリル・ストリープ&エイミー・アダムス。

『ダウト あるカトリック学校で』の
ペアリングが再びスクリーンに戻ってきてくれました(笑顔)

☆彡     ☆彡

エンドロール終わって
小さく拍手しちゃった
パンフはサンプル熟読しちゃった
他のお客様、独占しちゃってごめんなさい(苦笑)

終盤、感動でカラダが震えちゃって
常時、眼は潤みっぱなしで、ツボが来るたびに涙をこぼしていました。
とは、いうものの、実は声を出して笑ってしまうシーンのほうが多いです。
ここは、ロマコメ映画名人のノーラ・エフロン監督の手腕が発揮されています。

じつは、
今作で、また新しい自分に気がつきました。

“笑い出すタイミングが他のお客様より早いケースが多いこと”

今作のように、
大好きな役者さんが出演している。
作品が面白くて完璧に世界に入ってしまう。

このふたつの条件が揃ってしまうと、
入り過ぎてしまうからか、これから、
スクリーンで起こる出来事が、頭の
スクリーンの中には浮かんで、笑い始めてしまう。
スクリーンに、その後、実際に頭の映像か、それ以上のことが
映し出されるのを、眼で確かめて、他のお客様と一緒に笑ってしまうのです。

いやぁ、好き過ぎるのも、ココまで来ると末期症状ですな(苦笑)

◇   ◇

〈 楽しむこと 〉
〈 最初は素人 〉
〈 ブログを誰かが読んでくれているのかという不安。
  読んでくれていると知ったときのよろこび 〉

アメリカで大人気の女性料理家。
1949年ジュリア・チャイルドが書いた524のレシピを、
2002年にジュリーが、何事にも中途半端な自分を変えるため
365日で作り、それを毎日ブログに綴ることを目標にする。それが今作の序章。

2005年に同ブログは出版され、
今作は、その本をベースに作られています。

ジュリア・チャイルド夫妻の生活と、その時代
ジュリー夫妻の生活と、その時代

交互に進行されていきますので、なんと、
メリル・ストリープとエイミー・アダムスが
共演をするシーンは、一切ありません!!

ジュリアについては本を出版するまでの苦労
ジュリーについてはブログを毎日綴る苦労(最終的には出版されましたが)

この2つを軸に話は進められていきます。

まず、メリル・ストリープ。
アメリカメディアの間では長身でもあった
実物のジュリア・チャイルドにそっくりと話題になったそうです。

このジュリア・チャイルド。
生きるパワーに溢れています。
もうとにかく元気で、声も甲高くて大きい。
だから、感情表現も、メチャメチャ豊かで、
それを、メリル・ストリープも楽しそうに
演じるものだから、オーバーに見えてもおかしくないのに、
自然にしか見えず、彼女の一挙手一投足に大笑いしてしまう。

だって、ありえないでしょう。
人が大喜びするシーンを観て、
よかったね、ってジーンとするんじゃなくて、
そのオーバーな喜びように、お客さん笑っちゃうんですから。

ジュリア・チャイルドの決め台詞
「ボナペティ(さぁ、召し上がれ)」を
ノーラ・エフロン監督の前で言って、メリル・ストリープは
この役を勝ち取ったそうですが、私は実物を知りませんが、
本物にしか見えませんでした。しかも、重要なシーンを含め
一部か全部か定かではありませんが、脚本には状況のト書きだけで
セリフはアドリブでやったシーンがあったそうですから、驚きです。言葉が出ません。

エイミー・アダムスも負けてはいません。
『魔法にかけられて』『ナイトミュージアムⅡ』でコメディエンヌっぷりは実証済み。

メリル・ストリープと互角に渡りあう演技に、
こちらも劇場は大笑いでした。一番、笑いが起きたのは、
料理がレシピ通りにできず、キッチンの床にねころんで、
「できないよ~」の仕草は、まるで子供が
おもちゃ屋さんの前で、「おもちゃかってよ~」とおねだりしているような姿に、
そっくり。自然なんですけど、あまりのコミカルさに笑うなというほうが無理でした(笑顔)

でも、全身が痺れたというとおり、感動シーンも用意。

①旦那様が奥様を信じサポートしてくれる
 「あなたがパンなら、わたしはバター」(もしかしたら逆かも)
 奥様を優しく包み込むようにサポートしてくれています。

②やりとげるまでの熱意&またもや、それを支える旦那様
 このようなシーンが、随所に盛り込まれていきます。
 料理を作る技術が上達するだけでなく、一人の人間としても
 大きくなっていく。そんな一成長記録にもなっていますよ。

☆彡     ☆彡

劇中に登場する料理は全部本物。
役者さんも実際に食べたようで、
作中のセリフではありませんが、体重は増えてしまったのでしょうか(苦笑)

料理、夫婦愛
楽しんでやり続けることだけでなく、
ブログや、ここでレビューを書いている人なら
100%共感できてしまうと思われる内容も用意されています。

まるでフルコースのような
豪勢な作品を是非ご堪能下さい。

ボナペティ!!

septaka