劇場公開日 2009年12月12日

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「人生、ポジティブ・クッキング!」ジュリー&ジュリア mori2さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0人生、ポジティブ・クッキング!

2009年11月25日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

楽しい

幸せ

“名女優”メリル・ストリープ、実在の料理家、ジュリア・チャイルドに挑戦!あ、この人アメリカでは有名な女性だそうです。て、言われても吾輩は、知りませんでしたが。しかもこの人デカイんだわ、ガタイが!(^^;。

 この映画は、2つの時代(1949年~と、2002年)を同時に描いています。そしてそれぞれの時代を生きた2人の実在の女性(片方は、今も生きておられます!)の、夢に向かう生き方を、とても優しく暖かいタッチで描き出しています。この、女性監督ならではの繊細さが感じられる演出には、とても好感が持てました。さすが!ノーラ・エフロン。やってくれますね。ホントこの人の撮る映画は、観終わった後に“ほっこり”させてくれます。

 今回メリル・ストリープは、実在の料理家を演じています。で、彼女(=ジュリア・チャイルド)はアメリカでは“知る人ぞ知る”有名な方なんだそうです。単なる吾輩の勉強不足かも知れませんが、日本ではそんなに有名ではありませんよね?その辺りの予備知識をお持ちの方は、より楽しめるかもしれません。でもそんな物が無くても、充分に楽しめました。“名女優”メリル・ストリープの演技は、元の人物を知らない吾輩にも、『ああ、ジュリアってのは、こういう感じの人だったんだなあ~』と思わせてくれる説得力があります。今回は声色も使って、なりきっています(身長は、どうやって大きくしたのかは謎ですが…(^^;)。
 この“超ポジティブなオバサン”が、記した“レシピ”が50年後に生きるジュリーを、前向きに元気にしていきます。ジュリーを演じたエイミー・アダムスは“いまを生きる女性”を、等身大に演じていて、こちらも好感がもてます(なかなかキュートですしね!)。そして、この映画のもう一つの主役は“料理”です。いやあ、料理って本当に魔法ですね!スクリーン越しに見ている我々も、いつの間にかその魔法に掛かって、前向きにそして元気になっちゃいます。だって、とっても美味そうですから。しっかし1年間で、524のレシピを作るってのも確かに大変ですが、食べるのもね~。そりゃ、太りますよ(^^;!

 今回2人の女性のそれぞれの夫役を演じた役者達も、なかなかイイ演技を見せてくれます。特にジュリアの夫を演じた、スタンリー・トゥッチがいいです!この人が出てくると、映画が締まります。今回もピッタリのキャスティング。次回作がまた楽しみです。

 何となく“女性向け映画”みたいに思われそうですが、そんなことはございません!この映画は、男性が見ても元気が湧いてきます。“美味しそうな料理と、前向きに生きる女性”。不景気なこんなご時世、『明日からガンバろう!』と思える映画ってのは、イイと思います!

mori2