「ルールその1、有酸素運動」ゾンビランド 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
ルールその1、有酸素運動
十年一昔と言うが、10年も経てばこんなにもキャリアアップ。
ウディ・ハレルソンは『スリー・ビルボード』で再びオスカーにノミネートされるなどして円熟さはさらに増し、アビゲイル・ブレスリンは子役から大きく成長。
特に飛躍したのは、次の3人。
監督のルーベン・フライシャーは大ヒットしたアメコミ映画『ヴェノム』の監督に抜擢。
ジェシー・アイゼンバーグは『ソーシャル・ネットワーク』でオスカーにノミネートされ、マシンガン・トークを活かした個性派に。
だけど何と言っても、エマ・ストーン! 『ラ・ラ・ランド』でオスカーを受賞し、今やハリウッドを代表する人気女優に!
それから、“406号室”はアンバー・ハードであったりする。
当初日本では劇場未公開となる筈だったが、署名運動で劇場公開に。
知る人ぞ知る人気作になっただけじゃなく、色んな意味で貴重な一作に。
と言う事で、2009年のゾンビ・コメディ。
10年後の2019年に監督やキャスト続投で続編が作られ、劇場では観れなかったのでレンタルで見る前に、久々に前作を鑑賞。
ウィルスがあっという間に拡がり、“ゾンビランド”と化してしまった世界。
神経質でビビりな青年“コロンバス”は奇跡的に生き残り、タフな男“タラハシー”と出会う。
途中、“ウィチタ”と“リトルロック”の姉妹に車や銃を奪われるなどしながらも、姉妹が目指すある遊園地へ向かう旅を続けるが…。
主な登場人物はこの4人くらいなのだが、それで充分なくらいキャラが立っている。
ジェシー・アイゼンバーグのヘタレっぷりのハマり役。
アビゲイル・ブレスリンのおマセちゃんぶり。
ゾンビ殺しとお菓子のトゥインキー探しに熱い“ウディ無双”。
だけど何と言っても、またまたエマ! クールだけどそれがまたセクシーで、髪を掻き上げたくなる魅力!
ゾンビ映画らしいグロやサバイバルもそつなく。
生き残る為の“ルール”が、あるあるだったり、時々「?」だったり。そのルールが32個もあって覚え切れないぜよ…。
そんなユル~いコミカルさとロードムービー風が楽しい。
本人役でのSPゲスト、ビル・マーレイは爆笑で場をさらう。幾らドッキリとは言え、ゾンビランドでゾンビのフリしちゃあそりゃあ撃たれるでしょう!
クライマックスは目的地の遊園地でゾンビ群とサバイバル・バトル!
遊園地と掛けて、さながらゾンビ・アトラクション!
ヘタレくんの成長やロマンス、4人が擬似ファミリーになっていく感も絡め、痛快爽快スカッと!
ゾンビ映画数あれど、中でも秀でた快作!
“ウィルス”とか“感染”とか、この現状下で言うのはアレかもしれないけど、
改めて見ても面白い!
さ~て、続編も楽しみ♪