96時間のレビュー・感想・評価
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暴走親父超特急。
☆ “娘を助けるためなら、エッフェル塔をも壊してみせる” というセリフが象徴するように、 フランスで誘拐された娘を助け出すために、 元工作員である主人公の親父は カーチェイスに銃撃戦にマーシャルアーツと、 ガンガンやりたい放題で、突き進んで行く。 その親父をリーアム・ニーソンが演じ、 “ボーン・シリーズ”のマット・デイモンと同じ様にどうなの? と思っておりましたが、同じ様に期待以上のアクションを披露し、 必死で走る姿には親父を感じてしまうが、渋くて、冷静で、 そして、熱くなって暴走していく親バカ全開ぶりを魅せ付けてくれる。 “24”のジャック・バウアーと同じで娘の名前はキムであり、 ジョージ・メイソンを演じたザンダー・バークレーも出演し、 配給は20世紀フォックスでありますし“24”を多分に意識して、 宣伝に利用しようとつけられた96時間という邦題は 確かにその時間を越えるとバッド・エンドということみたいですが、 カウントダウンされていくわけではありません。 暴走振りはキーファー・サザーランドが演じていたら、 自身のスキルを発揮して、コネを使って、 手段を選ばずに突き進み、拷問もするし、 いやその人は撃たなくてもいいでしょうという人まで撃つし、 “24”の映画版としてそのまま通用するでしょう。 意味ありげなシーンもかっ飛ばし、 それで辿り着くのはおかしいだろうと思っても、 そんなのお構いなしにすっ飛ばし、とにかく“セルラー”並に、 テンポよく進んでいく様は、頭空っぽにして楽しめます。 リュック・ベッソンの制作・脚本で もちろんヨーロッパ・コープ製作であり、 ハリウッド大作と比べると派手さはないし、 カーチェイスも迫力はそれなりにあるが、 公道で豪快に派手な映像があるわけではなかったりして、 リュック・ベッソンは節約が上手いなと思ったり、 ジェリー・ブラッカイマー作品なら、 車のまま突っ込んじゃうだろうなというシーンも、 冷静に行動しちゃうあたりは “ボーン・シリーズ”よりであるかもしれないが、 あんなに親父は熱くなってるのになと思ったりもしましたけど、 リーアム・ニーソンだからこその説得力はあったでしょうか。 母親役のファムケ・ヤンセンだったら親父以上に簡単に助け出せるだろう と思っちゃうのは“X-MEN”の影響ですな。 娘キム役は“LOST”に出演していたマギー・グレイスと分かったものの、 ホリー・ヴァランスは何かで観たけど思い出せず、 結局終わるまで思い出せずに、帰りにチャリを漕ぎながら、 “プリズン・ブレイク”だ、と思い出し、鑑賞後以上にスッキリする。 ☆
リーアム・ニーソンのさえない表情とONになった緊張感ある表情に魅了されました。激しいアクションも魅力的。
任務遂行のために、家族を犠牲にしてきた元政府秘密工作員のブライアンは、離婚した妻に連れられていった娘キムの為に、スパイ家業を引退して、キムとの関係修復に全身全霊をかける日々を過ごしていたのでした。 それのなのにキムは友達とフランス旅行に出かけてしまいます。仕事柄、とても不安がるブライアンを口説き落として。 しかしブライアンの不安は的中。旅先でキムは、人身売買を目的としたマフィアの一味に誘拐されてしまいます。 タイムリミットは96時間。これを超えると永遠にキムは戻ってこれなくなると言う仲間の工作員のアドバイスを受けて、娘の救出のため、たった一人でパリへ向かい、強大なマフィアと対峙するというストーリーです。 原題は「taken」。「24」を製作しているFOXなら、邦題の「96時間」のほうがタイムリミットアクションとしての本作にふさわしいですね。畳みかけていく緊張感は、「24」以上です。先日見た『コネクテッド』もアクションが凄かったですが、これも甲乙つけがたいくらい、凄かったでした。 アクションだけでなく、わずか96時間で、誘拐組織を特定し、丸腰でアジトに単身乗り込んで、娘を救出するというあり得ない設定に、リアルティを吹き込んだシナリオが秀逸です。 その前提として、ブライアンが特殊工作のスペシャリストで、各国の諜報機関ともパイプがあり、情報を得ることができること。そしてマーシャルアーツの達人で、一瞬で敵を倒してしまうほか、スパイ技能もトップランクであったことです。 ひとたび邪魔する奴があたわれたら、銃撃戦や格闘でバッタバッタと敵をなぎ倒していきます。カーチェイスも、敵地から逃げ出すと言うよりも、蹴散らすという表現がぴったりのど迫力でした。 そんなブライアンだから、キムが誘拐時に残してくれた携帯電話の音声記録だけを頼りに、敵のアジトを突き止め、乗り込んでいく課程も、プロのテクを見せてくれます。 アジトでたとえ捕まっても、辣腕なブライアンは、一瞬の隙を逃さず、逆襲していくのです。そんな人物設定だからこそ、嘘っぽさを感じられなかったわけなんです。 もう一つの前提は、ブライアンの父親としての強烈な思い。家族を犠牲にしてきた分、どんな犠牲を払ってでも、守らなければならないという贖罪の思いが、ブライアンを突き動かしていたのでした。その思いが、こと娘を誘拐したマフィアに向けられる時、鬼の形相で、非情なまでにエモーショナルな常識破りを連発するブライアンの思いが、あり得ないストーリーに説得力を吹き込んだのでした。 だからこそ、娘と再会したときの、満面の笑みに、ああよかったねぇ!と、見てる方もジンときましたね。 そんなブライアンの普段は、普通のどこにでもいそうなオヤジ。演じているリーアム・ニーソンリーアム・ニーソンは、ハパの時のさえない表情と、スパイ時代に戻って、ONになった緊張感ある表情を、別人に見えるくらい演じ分けています。さすが名優ですね。 約90分の短めな尺のなかで、キギュッと濃縮したアクションが楽しめる、父子愛に感動する作品としてお勧めします。 くれぐれも海外旅行は、お気をつけて。
「実はアナログ・オヤジ」がんばる!
アクション・シーンが多いこの作品の中で、地味だが印象的なシーンがある。それは、パリで誘拐された娘を助けるために奔走する前の主人公の父親の普段の部分だ。彼は、娘への誕生日プレゼントにカラオケ・セットを買おうとするのだが、使い方がわからないために何度も説明書を読み返す。そして、娘を撮る写真はデジカメでなく使い捨てカメラ、撮った写真を古いアルバムに貼る。主人公は現代のデジタル社会がよくわからない典型的なアナログ・オヤジなのだ。 ところが、娘が誘拐された途端、このアナログ・オヤジは犯人に「俺は特別な才能がある。娘を助けるために、お前たちを追い詰める」と言い放つ。この無茶な自信が、この作品のすべてだ。 この主人公の元CIAのアナログ・オヤジを演じた「シンドラーのリスト」の名優リーアム・ニーソンは、実に見事なアクションを次々と見せる。それは、ときおり、もし娘がいたら助けられないのでは、と思うくらいの激しさだ。そして、娘のためなら苦手なデジタル機器もなんとか操作しようとする。 今のデジタルの時代、オヤジの世代もいやおうなく新しい機器に慣れなくてはならない。しかし、それは与えられてきちんと使用法を説明されて使えるもので、自分からデジタル機器にトライして使おう、というオヤジはほとんどいないとい言っていいと思う。つまり、デジタルを使いこなしているようで使われているだけ、という「実はアナログ・オヤジ」というのが大半なのだ。だから、この作品の主人公にはとても共感する人は多いと思う。 この作品、登場人物のキャラクターが図式的過ぎるほど単調に描かれているだけに、娘を愛し、娘のためなら何でも、という自信と誇りと信念さえあればなんでもできる、という主人公のオヤジのキャラクターが、なおさら際立っている。今、娘や息子たちに疎遠になっているオヤジたちは、この作品を子どもたちといっしょに見て、もういちど、自信をよみがえらせてほしいと思う。
迫力あり
英語を母国語としてる人たちは、どこの国に旅行しても、言葉が通じるから、現地で、男に声をかけられたら、ついつい、ついて行ってしまうのかなぁ・・。 日本人は、見知らぬ男にホテルまで送ってもらったり普通しないよね。 自ら招いた結果、誘拐と言うか拉致られてしまった娘を助ける父親が凄すぎる! リーアム・ニーソンが、こんな肉体派だったなんて、びっくりです。 ハラハラドキドキ、これでもか?って感じの1時間半です。
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