「リーアム父は、完全無欠の強さ」96時間 bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)
リーアム父は、完全無欠の強さ
リーアム・ニーソン主演の『96時間』シリーズの、原点となる作品。公開当時、劇場で観たが、2009年の作品で、まだレビューをしていなかった頃の作品だったので、改めて鑑賞し、レビュー。強いニーソンおじさんの魅力を、リュック・ベッソンが、余すことなくプロデュースし、引き出したクライム・サスペンス。
最近のアクション作品は、VFXやCGを駆使し、ド派手な爆破やクラッシュ、カーアクションで魅了する作品が多い。しかし、本シリーズについては、アナログながらも次から次と現れる敵に対して、身体を張った肉弾戦やガン・アクションによって、バッタバッタと薙ぎ倒していく面白さがある。それだけ、リーアム・ニーソンの圧倒的な強さを印象付ける作品と言っても過言でない。
元国家エージェントのリーアム・ニーソン演じるブライアンは、仕事で家を顧みない生活によって、妻から愛想をつかされて別居。その一人娘・キムともなかなか会うことが許されない中、キムは友人とパリを訪れる。しかし、そこでキムは、突然、男達に拉致される。その拉致の瞬間を、キムと電話で話していた父親のブライアンは、単身パリに渡り、キムの救出に乗り出す。しかし、そこには、女性の人身売買を目的とする裏組織が蠢いていた。
電話での会話のわずかな手掛かりを元に、元エージェントとしての凄腕ぶりを発揮し、娘の奪還に形振り構わず、裏組織の中核へと足を踏み込んでいくブライアン。娘を愛する父は、本当に強いが、その強さは、イーサン・ハントやジョン・ウィックとは違う、泥臭さい強さを感じる。
リーアムの家族役として、娘のキムには、マギー・グレイスが、妻のリノーアには、『X -メン』でジニ―役のファムケ・ヤンセンが演じ、続く『96時間 リベンジ』でも家族役として、出演している。この頃に比べると、随分と歳は取ったと感じるリーアムおじさんだが、今も尚、身体を張ったアクションに果敢に挑戦し続けている姿には、同世代として、これからもエールを送りたい。