「一気に突っ走る93分」96時間 広谷賢次さんの映画レビュー(感想・評価)
一気に突っ走る93分
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駄作続きだったリュック・ベッソンが、監督にフランスの新鋭ピエール・モレル、主演にリーアム・ニーソンを起用して作り上げたB級アクション・スリラーの快作。ロサンゼルスでフリーのボディガードとして働く大男ブライアンの娘が、U2のヨーロッパツアーを観るために滞在していたバリで何者かに誘拐されてしまう。そこで、元秘密工作員のブライアンが娘を救出するために立ち上がるというストーリー。
とにもかくにもニーソン扮するブライアンの暴走ぶりが凄まじい。「娘を救うためなら、エッフェル塔でもぶっ壊す」という台詞の通り、猪突猛進で一気に誘拐犯たちを追いつめていく。あまりの早さに、見ているこちらは驚く暇もないほど。早さだけでなく、強さ、豪快さも兼ね備えたブライアンは93分の上映時間をあっという間に駆け抜ける。何度も見たことのあるようなプロットなのに見せきってしまうのはモレルの演出のせいなのか、ニーソンの演技のせいなのかわからないが、続編を期待したくなるコンビだ。
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