キング・オブ・コメディ(1983)のレビュー・感想・評価
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先に見ておけばよかった
「ジョーカー」の前に「キング」を見ておけばよかったんだ!予備知識なしの映画鑑賞はとても好きだが、文学同様、映画にも引用とかオマージュとか色々あることしみじみ思い知らされた。「タクシードライバー」と同じく、孤独で妄想癖で他人と普通にコミュニケーションできない主人公。様々な役ができる役者は素晴らしい!デニーロはいいな。「ジョーカー」また見に行こう。
KING FOR A NIGHT 全然笑えなかったんですけど・・・
昔の映画は往々にして退屈なのですが、本作も観てるのがしんどかったです。もうパンプキンさんが痛々過ぎて終始イライラしてました。あの子供部屋オジサン、人の話聞かないし、マジ迷惑なヤツだなぁーっと。そして、最後のテレビでのスタンダッブ・コメディも全く面白くなかったです。どこをどうやったら笑えるの、あれで?
確かにデ・ニーロさんがヤバい人な感じは伝わってきたんですけど、そんなに褒め称える程でしょうか?一昔前の役者さんなので自分が言うのもなんですが、最近ちょっとデ・ニーロさんって過大評価され過ぎなのではなかろうかと疑っています。「タクシードライバー」は良かったのですが、他はどうもね・・・。
まぁ、そんなに名作ポジションにいる作品でもないのであまり期待せずに観ても、観てるのが辛いそんな作品でした。
病的すぎて・・
デニーロがスコセッシ監督に脚本を持ち込んでやっと実現した映画、自分のイメージの固定化を嫌って転機としたかったのだろう。
ジェリー・ルイス、まさに彼こそ実際のキング・オブ・コメディと呼ぶにふさわしい喜劇役者、ディーン・マーチンとのコメディ映画・底抜けシリーズは人気が高かった、ドナルドダックのような声であわて者、当時は出てくるだけでおかしかったが今回のオフの顔では普通のおじさん、ただ笑いのカリスマ、シンボルとして余人をもって代え難かったのだろう。
タイトルからコメディアンのサクセスストーリだろうと思っていたがまさかこんな筋書きだったとは・・。正直、事件を起こすまでの妄想の数々、くどくて長いのには辟易だった。それにしてもデニーロ/アボット夫妻は、そろいもそろって役者馬鹿、精神病院から抜け出してきたようなストーカーを大熱演、感情移入しようにも異次元過ぎてついていけませんでした。
底抜け喜劇王
底抜けシリーズのジェリー・ルイスを見ていたら、彼の言う言葉に重みがある。当時57歳の彼に対して、当時40歳になるデ・ニーロ。ヒロインのリタ(アボット)はデ・ニーロの嫁さん。
誘拐、監禁してパプキンは捕まる覚悟で一夜限りの喜劇王になるが、そこまで犯罪を犯して人を笑わせることができるのだろうか・・・お笑い芸人の心なんてわからないけど。
何となくジョン・レノンが熱狂的なファンに撃たれたことにインスパイアされているような気もするけど、どうなんでしょう?まぁ、ラストの意外な展開は、5分間の漫談が大好評だっただけに予想はつきましたけど、AV女優から芸能人に転向することに似ているなぁ・・・
トラヴィスの実弟現る
個人評価:4.1
これはまるで血の流れないタクシードライバーだ!マーティン・スコセッシとデニーロの最強ダッグに完全にやられました。
漫談をするデニーロから狂気すら感じ、こんなに迫力のあるトークは見た事がない。
トラヴィスが拳銃を突きつける代わりに、本作のルパートはマシンガンのように言葉を並び立てる。タクシードライバーとは全く異質な内容で、同じ闇をもった主人公を描いている。
ラストがバッドエンドではないので、少しホッとし胸をなでおろす。
本作はタクシードライバー同様に伝説になるべき作品である。
街頭の群衆
2度目鑑賞。
最初観たときは思わなかったことかもしれないが、案外、ストーリーは、良いものではなかった。
ラスト、出来損ないながら、どうにか完結させた感じ。キャラクター造形も、薄さが狂気描写になっているような、粗さがあった。
だがスコセッシの、あの街の描写、群衆の気配のリアルさ、同時に獲得する、観客が作品に入り込むのをむしろ妨げるような距離のとりかた、その妙は、ミーンストリートからずっと、凄い。
天然かもしれないが、
しかし、どうやって撮っているのか?
ずっと謎のままで、惚れ惚れしている。
BGMの選択もまたその効果を増幅している。
デニーロの狂気よりも、あれが観たくての、スコセッシ愛を確かめた。
スコセッシ監督よ 初心に帰れ!
スコセッシ監督は今一度、自身の名作を鑑賞して過去の名作を超える作品を手懸けてもらいたい。
ストーカー役のブスな女優さんの演技はイイね!
ストーリーも宜しいようで。。。
タイトル名を使用していた芸人さんも内容は違えど逮捕されるんだから軽々しいネーミングは気をつけないといけないね。
スターへの妄執
30越えてキャリアも無いが自身の才能を信じるスタンダップコメディアン志望の男。親と同居し日々TVショーの真似事を続ける…痛いなぁ。。
タクシードライバーよりも行動力を伴った異常性という意味でこちらの方が狂気的でコメディとサイコのギリギリのライン。社会や他者から目を背け妄想に逃げ続けたパプキンのコンプレックスを笑いに変えるスタイル、成功者を夢見た理由は周りを見返すという思い以上に、ただ多くの人に理解し聞いて欲しいだけだったのではないだろうか。全てを吐き出し一夜の栄光を手に入れた彼が今度は大衆から求められステージに立った時、その長い間が印象的だった。MTV批判に似た大衆メディアへのアンチテーゼにも思えた。
自信と行動力と妄想癖
とにかくヘコたれないパプキン。
名前を憶えて貰えないパプキン。
冒頭から観ている側が引いてしまう行動に言動に空気の読めないパプキン。
コミカルな演技の中に狂気性が全開のデ・ニーロは「タクシードライバー」のトラヴィスよりもイカれて狂っているが、そこがまた魅力的。
パプキンの行動にヒヤヒヤするし自信過剰な感じには寒気すら感じてしまうが憎めないキャラ。
破天荒な事ばかりで最終手段は誘拐とシンプルだが彼女に自分の雄姿をTVで見せるトコなんかヤッパり狂っている。
ラストはハッピーエンドなんだけど良かったネ、とは思えない今後も心配になってしまう。
客にはウケていたしスターになったけど本来、隠れた才能があったのか否か?
映画全体がコミカルに演出されていて和む雰囲気で楽しいが実際はシリアスに狂気に満ち溢れていて狂った変態映画。
褒めてます。
マーティンスコセッシが、デニーロの最高の演技と称したキングオブコメ...
マーティンスコセッシが、デニーロの最高の演技と称したキングオブコメディ。
これ、コメディだけど、タクシードライバーと物語の構造が同じという…
勘違い男が、ぞんざいな扱いをされてると、タクシードライバーみたいに狂っていきそうなのだけど、今作は、暴力には飛ばずにそのまま行ききる。
その先にあるオチも、面白かった。
初めの1時間が間延びして退屈だったが、タクシードライバーと比較しながら構造として見ると、とても楽しめる。
主人公が、真っ直ぐ異常なので、タクシードライバーとは異なった怖さがある。
バンプ・オブ・パンプキン
パンプキン(主人公)が純粋な夢を追いかけ妄想する姿はどこか自分と重なるが、実行するなんて事はムリだな。と諦める部分を映画なのでハチャメチャに進行させています。
『タクシードライバー』もそうだけど、スコセッシ監督はそういう現実と非現実(映画)のバランスが上手い。
ボジティブでイノセントなアダルトチルドレンが見せる行き過ぎた狂気は、ジワジワと恐怖を感じるものがあります。
さすがスコセッシ!
海外の映画を観ていると、俳優が放つ冗談の面白さがわからないことが多々ある(文化の相違、翻訳の限界など理由はさまざまだが)。ただし、この映画は違う!日本人でも理解できるようなジョークばかりなのだ!
例えば、レストランでデ・ニーロがウェイトレスをイジるシーンなど、実生活で真似したくなるような冗談が随所にちりばめられている。これらは、まさに俳優陣のアドリブ力やスコセッシの演出力の妙と言えるだろう。
いやー、それにしてもスコセッシの映画は面白いものばかり!でも、もうこれからは、あの頃のギラギラしたスコセッシワールドは観られないかな?
いずれにせよ、この映画はとても良かったのでおすすめです。とりわけ、お笑いに興味がある人なんかには。
芸能界の擬人化"ルパート・パプキン"
ロバート・デ・ニーロという存在に鳥肌がたつ。
ジャック・ニコルソンと並んで誰にも代役の出来ない俳優であることがよくわかる。
特にスコセッシとのコンビはいつも"狂気"の入り交じった演技で観客を圧倒してくれる。
今作も例外ではない。
"笑い"と"狂気"という相反するテーマを絶妙にマッチさせたスコセッシの技量は素晴らしい。
特徴である暴力描写は全くなく初めて挑む作風だが、作品の芯には映画監督マーティン・スコセッシがいる。
社会に受け入れて貰いたい痛い男の狂気と妄想に彩られた世界がショービジネスという無法の地帯を鋭く衝いては皮肉な話である。
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