キング・オブ・コメディ(1983)のレビュー・感想・評価
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突き抜けたら、成功?
テレビコメディアンに憧れ、付きまとい、誘拐し、テレビに出演。これがニュースとなり、全米で一躍有名に。服役中に執筆した本が大ヒット。パプキンは計画していたのだろうか。ある意味、自分の才能を信じ、一夜の出演に賭けた信念が凄い。人の話を全く聞かず、都合よく取り、自己陶酔型の奴、いるいる、こういうやべー奴、ストーカーになりそうな、という男をデニーロが本当に上手く演じている。前半が長くだらだらと感じ、むしろ出所後の方を見たかった。
(^^)
どうも、僕です。いやあ、笑いましたね。映画を見て笑ったのは 初めてかもしれません。デニーロ スコセッシコンビの映画は 好きで だいたい見てますが、この作品は見てなかったので 見たわけです。序盤のシーンで、デニーロ演じるパプキンが 立場を逆転して、上からジェリーに意見するシーンは、イキナリ笑いましたね。パプキンの妄想なんですね。デニーロの表情がいいんですよ。そして お母さんに怒られる。 このお母さんは、声だけで、一度も姿を現さないんですが、ここは、妄想なのか、よくわからなかったです。パプキンが 録音するシーンでも 再び、お母さんに怒られる。一度出てきて欲しかったですね。めっちゃ笑えます。音楽もいいです。ちなみに ロバート デニーロは、トム クルーズと並んで、一番好きな 俳優です。ではまた!!
キングオブブラックコメディ
主人公の夢は妄想となり、狂気となり、そして現実になる
主人公は前半可愛げがあり、感情移入しかけるが、中盤は痛々しく、後半は恐怖すら感じさせる狂気的なキャラクターだ。
ラストの漫談シーンは映画史に残るブラックジョークを実現させている。
結末の展開も適度に落ちていて、最後には清々しさを感じた。
満ちた妄想
映画史上最高のブラックコメディ。ひとつの作品を、幾つもの切り口から味わうことのできる傑作です。
冒頭のシーンから感じる人々の熱量。そしてラストまで貫かれるエネルギッシュさ。やはりスコセッシの映画は熱に溢れています。
パプキンとマーシャ、2人とも恐ろしい狂気を持っていながらも、全く正反対な性質を持ち合わせているように思えます。超人気コメディアンのジェリーに対して歪んだ愛情を持っているマーシャでも、彼女の考え方は実に現実的で、非常に冷静にジェリーに迫っていくのに対し、コメディアンを夢見るパプキンは常にフレンドリーに振る舞っているようでも、周囲の感覚とのズレと妄想癖による行動が彼の異質感と狂気を際立たせています。
この映画のキャラクターが持つ、異常だけれども観る者を惹きつける不思議な魅力が全面に溢れている作品でした。また、パプキンの「妄想癖」という性質が、物語の解釈の幅を広げているのもこの映画の奥深いところですね。ラストのパプキンの成り行きは事実か、それとも妄想か。最後の解釈が広がってオチがひとつにまとまらないにも関わらず、嫌な後味にならない素晴らしさ、、大好きです。
『ジョーカー』の元ネタの一つということで
『ジョーカー』とは逆に憧れる方のデ・ニーロ。まだストーカーという概念は定着してなかった頃だと思うが、この話の通じないズレ方が怖い。
エンディングだが、個人的には「後が続かずすぐ飽きられて落ちぶれる」方向であってほしい。これを受け入れる視聴者ではありたくない。まあ、それがショー・ビジネスと言いたいのかもしれないが。
ジョーカー
タクシードライバー、思い出さずにはいられない
もうロバートデニーロが孤独を演じることに意味があるとすら思える映画
ジョーカーはまんまこれの影響を受けてるわけだけど、わたしはマーティンスコセッシの描くラストがすき
変な形で報われる主人公に、人生思うようにはいかないが、夢を信じれば何かは達成する、と思わせる
あと自分のコメディをテレビでバーの女の子に見せるのは本気で名シーンだった
彼の日常を見てきた私達からすれば、全く笑えないギャグばかりだからね…あの瞬間、ほんとに彼がコメディを愛してることを知るし、そんな彼が猛烈に愛しくなる……
事務所でのやりとりも面白いしな〜
ママと一緒に住んでるとか、録音したりとか、別荘乗り込んだりとか、ギリギリ保ってた普遍性が本人と会ってから崩れていく感じとか、たまに狂気を感じるのが堪らなく良かった、映画的だよね
しかも狂気も割と普遍的な狂気で、誰にでもありうるなと思わせるからすごい
レイジングブルも観ないと。
一夜の王になりたい
「ジョーカー」をきっかけに鑑賞。
予備知識無く見たけどまさかここまでとは…
主人公は妄想癖が激し過ぎる無名のコメディアン、パプキン。
有名コメディアンのジェリーに自分を売り込むが…
相手にされなくても指摘されても
追い払われても
自分の都合の良い方向に解釈してしまう…
ついにはジェリーを誘拐し無理矢理番組に出演。
そして逮捕され、一躍有名人になる。
とても不気味で狂気に満ちてるような…
そんなパプキンに引き込まれながら見てしまった。
どこまでが現実でどこから妄想なのかも分からなくなってくる。
最後のシーンもどっちとも解釈できる。
不思議な映画だった。
ストーカーチックな彼女の歪んだ顔が秀逸。細すぎる身体も病的。
妄想を続ける先に
二人の熱烈なストーカーたちの犯罪
1983年。
主演ロバート・デニーロ
監督マーティン・スコセッシ
製作アーノン・ミルチャン
タクシー・ドライバー1976
レイジングブル1980
のあと。
コメディアン志望の青年
特殊なファン
有名テレビ番組への出演
サスペンス喜劇。たしかに犯罪を犯してまでテレビショーに出演して有名になるというのは、かなり狂っている。
「ジョーカー」からの流れで、観たけれども、ジェリー本人がゴルフ中に別荘に押しかけたり、街中で誘拐したり、FBIが来ているのに番組収録をさせ、放送させ、…などなどなかなかスリリングな展開だった。
ダイアン・アボットがデニーロの実の嫁さんだったというところは、面白い。全ては愛の力か。
往年のジェリー・ルイスが誘拐されるコメディアン役。
本作の監督のマーティン・スコセッシがテレビ局プロデューサー?役ででている。
人は死なないし、一発の銃弾も撃たれない。
だが、緊張感は編集と音楽で高まる。現実のストーリー進行の境目に妄想が差し込まれる。
人生は勘違いの連続
誰しも、
「自己評価としての自分」と「他人から評価された自分」は少なからず違うもの。
まさに人生はこの差が大きければ多いほど失望が多くなると思う。
パプキンは自己評価しか判断基準になく、
その像に近づくために平気で相手の言葉を曲解し、都合よく捉え、人の話を聞かず、
あげくの果てには犯罪を犯してしまう。
特に、ジェリーの別荘に乗り込んで、最後まで粘り続ける姿は狂気そのもの。
ブラックジョークを超えていた。
しかし、
狂気の先にあった光は勘違いしまくった、勘違いの向こう側にあった、
常人では行き着けない結果だと思う。
「最後まで諦めない人が勝つ」「勝つまで諦めない姿勢」
は諦めがちな人間が見習うべき要素であり、たった一回のたった一夜の博打で辞世の大逆転を果たす様はまさにアメリカンドリームであり、日本では絶対に受け入れられることのない奇跡ではあるが、夢を掴むための腹くくりには感嘆した。
ジョーカーをみて、この作品に出会うことになったが、
これもジョーカーがくれたプレゼントであるとすればありがたい映画だった。
虚実
ジョーカーまんまやん!
真のジョーカー
「タクシー・ドライバー」のタッグというので興味を惹かれて視聴しましたが、まさか「ジョーカー」に影響を与えた作品だとは知りませんでした。今作を観て、トーク番組の司会者にデ・ニーロが起用されていた理由に納得しました。
主人公の、妄想癖や、有名司会者への羨望と執着、そして、自分の理想を現実のものにしようとする狂気的な行動など、ほとんど「ジョーカー」の元ネタと言ってもいいほどに、さまざまな点で既視感を覚えました。
「ジョーカー」では、そのタイトルから、どうしても「ダークナイト」に登場したジョーカーの前日譚的なものを期待してしまい、物足りなく感じた人が多いようですが、今作や「タクシー・ドライバー」を知っていれば、もっと見方は変わったのだろうな、と思いました。
ただ、あまりに両作が似過ぎているので、「ジョーカー」がパクリと言われる可能性もあるな、と、今作を観て思いました。
オマージュ、とは、便利な言葉ですね。
笑えない冗談 その2
他の人も書いているが、「ジョーカー」を観てその後この映画に興味があり観賞。
観た後の印象は、なんでこの映画長らく観なかったんだろうと後悔している。
確かに評判はいいが、同じスコセッシ、デ・ニーロの映画「タクシー ドライバー」や「レイジング・ブル」と比較して地味な印象があり現在まで見逃したのかなぁ・・・
主人公はコメディアン志望の男。有名なコメディアンのジュリー・ルイスに自分の芸を売り込むのだが上手くいかず、ついには誘拐までして彼の番組の代打として出演する事を画策する。
とにかくデ・ニーロ演じるコメディアン志望のパンプキンという男は確かに「ジョーカー」の主人公とダブる部分があるが、とにかく観てると気持ちが悪く、中盤で不気味に感じる。
彼の脳内は妄想でほぼ埋め尽くされている。それが映像化されるが、観ているこちらが引いてしまう。大きな勘違いなキャラは「タクシードライバー」と共通している。
ただ、後半は思いっきりこの主人公が浮き上がる。いい意味でも、悪い意味でも。
本当にもっと早く観るべき映画だった。
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