「美しい狂気。」キング・オブ・コメディ(1983) P.N.映画大好きっ子さんさんの映画レビュー(感想・評価)
美しい狂気。
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美しい狂気。ロバートデニーロの怪演も光り、最高に面白かった。
序盤から亡くなった母親の邪魔を怒鳴りつけるなど、既に壊れた人間性だった。声は聞こえるのに1度も出てこない母に疑問を抱いていたが、TV出演時に判明。あれすらパプキンの妄想。そのパプキンの妄想が徐々に過激化して、言動もエスカレートしていく様はホラー映画顔負けの恐ろしさ。事務所への乱入と別荘への侵入からジェリー誘拐へと繋げることで異常性のレベルアップが感じられた。ただ本人は純粋にスターになりたい一心で行動しているだけなので何とも憎みきれない。
ラストはハッピーエンドだが、現代でも笑いが取れてあそこまで振り切ってイカれたコメディアンが居れば、支持する人は確実に多いと思うのである意味でリアルなのかもしれない。長続きするかも分からないし恐らく、賛否両論にはなるけど。
映画の表面はコミカルに映ってるが、実際は狂気に満ちている。その表裏が鑑賞後の充足感にも繋がっているのかもしれない。
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