劇場公開日 2009年3月14日

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「埼玉県人+ラッパー+ニートという組み合わせがすばらしかった。」SR サイタマノラッパー Push6700さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0埼玉県人+ラッパー+ニートという組み合わせがすばらしかった。

2013年3月23日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

楽しい

知的

もしかしたらこの面白さは、埼玉県民以外の人にはわかりにくいかもしれないので、ちょっと説明させていただきたいです。

埼玉県は東京都の北に位置する県で、なまりもほとんどなく、国と国との関係に例えると、東京の植民地的なところです。

昔から「ダサイタマ」などと言われ、東京の人からは一段低く見られています。

でも他の地区のように、反抗したり、ライバル視したり、自己主張をするわけでもなく、なんとなく東京に対してコンプレックスがあり、関東以外の地方に行った時は、「どこから来たんですか?」と聞かれると、「東京の方から来ました。」などと言ってしまう県民です。

そしてこの映画の舞台の深谷市(映画ではフクヤ市)は埼玉県の中でも、一番埼玉っぽいところで、東京の通勤圏からは、ちょっとはずれており、ねぎの生産(映画ではブロッコリー)で有名です。

その埼玉県人が、他の地方都市ならいざ知らず、深谷でラッパーやってたら、この映画のようなイタイ感じになりそうで、妙に現実感があるし、なまりがないから、ラップミュージックにすごく合う。

なおかつニートだから東京で活動するわけにもいかず、そこがまた笑えました。

埼玉県人+ラッパー+ニートという組み合わせが、実に見事で、たいへん面白かったです。

Push6700