「くねるおばはん」母なる証明 Kjさんの映画レビュー(感想・評価)
くねるおばはん
ケッタイなオープニング。笑うのが正しいのか戸惑う。明らかな伏線の仕込み、そこに応える回収の構成の巧みさ。カードの切り方が本当にツボにくる。フラッシュバックへの切り替わり、1枚のカット、1シーンに盛り込まれる豊富さ。カラオケシーンに社会を縮図し、同時にそれになびくことができぬ母の孤独な戦いを幕開けさせる。
死界が生まれる夜道、引き込む空き家、理解できぬ若者の行動、正気を失ったマッコリ婆、息子の辿れぬ記憶、そして母だけが知る事実と多様な闇を演出する。純粋にサスペンスとしての完成度が著しく高い。
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