「人と人との美しいつながりがテーマであるがそれが一目でわかる象徴的で印象的なシーンが足りない」サマーウォーズ eigazukiさんの映画レビュー(感想・評価)
人と人との美しいつながりがテーマであるがそれが一目でわかる象徴的で印象的なシーンが足りない
2009年公開のアニメ映画。現代日本社会を風刺したドタバタホームコメディ。インターネットが好きな都会の高校生が夏休みに知人女子高生に頼まれて彼女の田舎のおばあちゃんの家に彼女と行きそこでの騒動を描く。
点数:2.0。お勧めしません。このホームドラマは感動しない。主人公が成長しない(年上の彼女と少し仲良くなるだけ)。序盤に各人の抱える問題の描きかたがはっきりせず問題提起が浅いので最後にあっさりしていて味わいが薄い。主人公含め何が問題かはっきりせず騒動が収束しても感動が湧かない。大人までゲームに没頭する日本社会を風刺?私はよくわからなかった。
映画ではインターネットの暴走により現実社会が大混乱におちいるが陣内家や主人公やインターネットの中にいる人々が力を合わせて解決する。インターネット世界も現実社会も地球全体も、全ての世界どうしはつながり、人と人が美しくつながって機能している。インターネットの世界が現実社会と密接につながっているという事実はふだん気が付きにくいがこれはインターネットの世界が顔の見えない世界だからだと思う。本作は陣内家という顔の多い大家族と顔の見えないインターネット世界を両方登場させて両世界の人と人とのつながりの大切さを説いている。陣内家は老若男女が同じ屋根で生活し大家族が美しいつながりをもって機能している、同様にインターネットの世界も美しいつながりをもっているはずだと作者は言っているように私は感じた。本作は人と人との美しいつながりがテーマであるがそれが一目でわかる象徴的で印象的なシーンが足りないと思った。たとえば家族が急病で救急車を呼んだ場合には消防、警察、病院の人たち、そして道を譲ってくれる一般ドライバーなど大人数の人たちが助けてくれる。この事例は人と人とのつながりがいかに大事が一目で、瞬間でわかる。そういった誰でもわかる場面を入れればこの映画はもっと良くなると思う。
視聴:液晶テレビ(無料地上波放送のHDD録画) 初視聴日:2025年8月2日 視聴回数:1(早送りあり) 視聴人員:1(一人で見た)
追記:(雑記など)
本作は2009年公開の映画であるが本作の内容を見ると当時の人々はインターネット社会の希望的な未来を予測していたようである。だが残念ながらその予測は大きくハズレたと言わざるをえない。2025年のインターネット社会は世界全体を悪い未来の混沌へと導いている。コロナの混乱、SNSを悪用する悪徳政治家、悪徳大企業、国内外の詐欺集団、トクリュウ犯罪、集団万引きネットワークなどインターネットは社会での悪用が目立つ。無秩序で自由なインターネットは世界中の人々の生存力のパワ-バランスを大きく変化させ、旧来の平和で善良なインターネット弱者な人々はずる賢く金の亡者のインターネット強者たちに駆逐されようとしている。2025年のインターネットはもはや人類に格差を生み続ける害悪と化している。本作「サマーウォーズ」は劇中で戦国時代の戦国大名の真田家が徳川方の大軍を撃退した上田城合戦の話や徳川方の大軍相手に最後まで抵抗した大阪の夏の陣の話が出てくる。「サマーウォーズ」はつまり「夏の陣」の意味であろう。本作は圧倒的なインターネット社会に立ち向かう陣内家の話である。そもそも情報通信の技術は軍事利用から始まった。戦争では敵の情報を早く正確に知り、それを味方全体で迅速に共有しなければ勝てない。画期的だったのは文字や音声を電気信号に変換し、導線や電磁波にのせて相互通信する技術が1900年代初頭に確立したことである。電気信号は条件にもよるが秒速30万キロメートルの速さの光に近い速度で伝わる。この技術により人類は瞬時に多くの情報を多くの人と交換できるようになった。インターネットは現在の情報通信技術の最先端であるがいつの時代も人類の考えることは同じである。人類は結局はいつも戦争に有利になることしか考えない。インターネット技術によって有利不利が生まれ技術に乗り遅れた国は駆逐される運命にある。インターネットは人と人をつなげるが現在は醜悪なつながりを生んでいることのほうが多い。いかに技術が進歩しようと人類それ自体は進歩しない。進歩しない人類の欲望がインターネットを醜悪なつながりの世界にしてしまっていると私は思う。人と人との美しいつながりとは何か。それは他人の気持ちになって考え、行動することです。お互いが思いやりをもって行動することだと思う。そのためには他人を迅速に正確に知ることが大事だと思う。本来は人を傷つけるための軍事技術だったインターネットなどの情報通信技術はそれを逆の目的で使うことが求められる。これはとても難しい。本作ではアメリカ軍が開発した軍事技術のAI「ラブマシーン」が日本のインターネット仮想空間「オズ」を大混乱におとしいれる。「オズ」と連動している日本のインフラや企業や機関も大きな影響を受けそしてそれを利用する一般国民全員が被害を受ける。現実にもこういう事態は起こっている。2021年5月アメリカの石油パイプラインを管理する企業がハッキングを受け石油供給がストップし一般人はガソリン給油ができず混乱が広がった。日本でもハッキングだけではなくシステム不具合によるなどで社会の混乱がたびたび起こっている。百年後の未来ではインターネットはどうなっているのであろうか。さらに発展しているのか、逆にアナログに戻っているのか。インターネットの弱点は電気がないと動かない、悪用されやすいなどである。停電するとインターネットは利用できなくなる。それまでインターネットに頼ってばかりいた人ほど痛い目にあう。インターネットは悪用されやすい。インターネットは善良な人も悪人も等しく利用できる。善良だった人もインターネットによって悪に染まる。インターネットは悪魔の軍事技術である。人々を洗脳し、利己主義を増進させ、世界を混沌におとしいれる。我々は悪魔の軍事技術インターネットに対抗する手段を編み出さねばならなくなった。私のパソコンは静かだがこれに人類の存亡がかかっていると思うと感慨深い。まず、インターネットは見ないほうがいい。必要時以外はインターネットアクセスを切断するのがいい。そして本作の映画のように人と人との美しいつながりが大事であることに気が付く。信頼できる人を探し団結しつながってインターネットに対抗するのがよい。映画「サマーウォーズ」は「夏の陣」である。人と人が美しくつながってインチキだらけのインターネットに対抗しようとする物語である。
追記2:
私は

 
   
  
 