「最近のジブリ作品より日本的な懐かしさを醸し出している」サマーウォーズ マスター@だんだんさんの映画レビュー(感想・評価)
最近のジブリ作品より日本的な懐かしさを醸し出している
話は思いがけず、現代社会の象徴、ネットワークの弱点に及ぶ。
ネットの内部といい、社会的なスケールといい、いかにも漫画的なのだが、日本的な情緒や家族愛がよく描かれている。この辺は、アメリカの「トロン」とは大違い。
キャラクターの作り込みもよく、背景の書き込みはジブリに匹敵する丁寧さだ。むしろ「崖の上のポニョ」より、よほどジブリ本来のもつ懐かしさを醸し出している。
なんといっても、キャラが浮き立っているのは曾祖母・栄だ。どこかで聞いたことがあるような声だったが、本編を観ている間は思い出せなかった。エンド・ロールで富司純子とわかり納得。ネット社会の中、やり取りのある葉書を広げて黒電話で政界・財界の大物たちに「いまやらないで、いつやるんだい!?」と問いかける姿が凛々しい。メールじゃ、人の心を動かすなんて難しいものな。
観ればわかるけど、多勢に無勢ってのは、日本人のDNAをくすぐるよね。
気になるのは、なんで花札なん? 子供たちはDSいじってるし、この映画、任天堂が影のスポンサーか??
初めて観たけど、いいアニメ・スタジオができました。
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