南極料理人のレビュー・感想・評価
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伊勢海老にタラバガニ(極寒だけど、ちょっと羨ましい!)
2009年。沖田修一監督。
料理が美味しそう。
ここは南極でも富士山より標高が高い「ドームふじ観測拠点」
「南極越冬基地」より更に更に寒い。
寒すぎてペンギンもアザラシも生息していないのだ。
極寒と言っても桁が違う。外気がマイナス75度!!
これは想像がつかない。
私の住むところでは、今午前10時30分現在の外気温マイナス5度・・・
寒いと言っても日差しが差し込む室内は24度ある。
南極観測隊員で隊員の調理を4年間担当した西村淳のエッセイ
「面白南極料理人」が原作とする映画です。
(西村さんは、その後出身地北海道のテレビ番組にも出演・・・ユニークな料理を
教えてくれました)
料理人・西村(堺雅人)が主役の映画。
料理がメインになります。
ともかく旨そう。
朝から7品8品付いている。
それにしても朝昼晩の3食を休みなしで作り続けるのは大変な仕事です。
南極は6月になると極夜(白夜の反対である・・・はじめて知った)になり日が差さない。
隊員の行動がとかく怪しくなる。
8月、インスタントラーメンが底を付いた。
タイチョウ(キタロウ)がおかしくなった。
「ラーメンがないと生きて行けない」と落ち込む。
越冬も200日を越えてストレスもたまり、
ラーメンは、地球の果ての狭い空間に閉じ込められたタイチョウには、
大事な大事なガス抜きだったのだ。
本さん(雪氷学者=生瀬勝久)は、見かねて、ラーメンの中華麺に欠かせない
「かんすい」を化学記号から割り出して西村に伝授する。
寄って南極料理人は手打ち中華麺でラーメンを作るのだった。
豪華伊勢海老の巨大海老フライ!
食べきれないほど豪勢なタラバ蟹の山盛り。
何とフォアグラのソテーまで出て来るのだ。
しかし隊員を和ませるのはやはり日本に置いてきた家族たち。
西村は持ってきた長女友香の抜けた乳歯をお守りにしていて、
それを観測所の穴に落下させたとき、自分を失う。
堪えてきた心が決壊したのだ。
隊員の小ネタが結構笑えます。
そこんとこは是非ご覧ください!
大きな事件も起こらないけれど、ほっこり楽しい映画です。
何気に越冬隊員が一番喜ぶ食べ物とは?
生野菜・・・キャベツの千切り、
だそうである。
ビタミンを心も身体も欲するらしい。
過酷であろう南極での生活をユーモアに描いている。 キャストも良く、...
過酷であろう南極での生活をユーモアに描いている。
キャストも良く、笑えるシーンが地味に独特な雰囲気で続いていくので最後まで楽しめた。
出てくる料理はどれも美味しそう。厳しい環境の中で食べる料理はどれもなおさら美味しそうに見えた。
当たり前にご飯が食べれる毎日って幸せなことなんだなぁと感じます。
男なら共通点大有り。
「料理人」だけの視点じゃなく、男同士あるあるがいっぱい組み込まれてて、家族との関係性やら色々あって面白い映画やった!
その中で、当たり前やけど「食事」って大事やし、担う役割は大きいよねって再確認。
話が進めば進むほど面白くなって、どんどんのめり込んでみちゃいました。
南極なのに関係ない気さえしてくる…お腹が空いて心が満たされる良作
2009年公開の作品を川越スカラ座が新春ということで、沖田修一監督作品をセレクト。寒いのに暖かい。余韻もポカポカする…。さすが…。
舞台はもちろん南極。だけど、昭和基地じゃなくてドームふじ基地。富士山よりも高い標高を舞台に、8人のおじさんたちがのほほんとテーブルを囲む。どんな時でも腹が減って、美味しいものは食べたくなる…。なんて思っていたのは実は料理人だけだったり。腹を満たせれば良い!って人もいれば、ラーメンがないと寝れない隊長がいたり…。あれ?ホントに南極?っていうくらい、ほのぼのしている。
それでも南極特有の大変な実情は伝わってくる。ちょっと日の進みが分かりにくいのは惜しかったが、季節に合わせて食卓を彩る料理はどれもお腹を空かせてくる。また、斜めになったアングルや長回し…独特の空気が心を満たしてくれる。
久々に「名前だけ知ってる」作品を観たのだが、堺雅人主演だったのね。相手の受けも丁寧で愛嬌もある。良きお父さんにして1歩引いた姿勢も似合う。そして何より小野花梨!観て思い出したけど、噂どおりの娘って感じ!すでに演技力も確かにあるし、いい娘。豊原功補のドクターも好きだったな…ハードボイルドな役のイメージがあっただけに新鮮。
川越スカラ座の方に『モリのいる場所』と『子供はわかってあげない』と共に組んだ理由を訪ねてみた。すると、「温かい気持ちになれることと、シアターエイドで未来チケットを買ってくれた縁」からだそうで。なんかステキ。そんな人柄も詰まった映画だった。最後のセリフまでドキッとして、夜風にご飯の匂いが乗ってこないかな…なんてことをふと思った。
何を伝えたいのかわからない
南極という過酷な環境ながらほのぼのした人情劇を楽しめると聞いていたが、期待外れだった。
先ず登場人物の一人一人に好感が持てない。料理を食べても美味しいや感謝の言葉も言わず、食べ方も汚い。終盤の朝食のシーンでは、おはようの挨拶すら言わず注意しても無視。おじさんだらけの生活感という点ではリアルかもしれないが、もう少し心温まる話しを期待してただけに見てて印象が悪かった。
また南極料理人という事で、様々な料理が出てきたが、それを食べてるシーンのみで、そこから話しが発展する事はない点が残念だった。
壊れかけた人間関係が料理によって修復されるとか、極限の状態に陥っても食事によって仲間が一致団結するとか、そのような話しを含めても良かったのではないか。料理にフォーカスを置いた映画としては内容が無さすぎて、この映画を通して何を伝えたいのかがわからない。終わり方も意味不明。
クチコミが高く期待してただけに非常に残念だった。
盛大なロケで作ったちっぽけなホームドラマ
男性宇宙飛行士と不倫していた米国の女性飛行士が、相手が別の恋人をつくったのを怒って、宇宙から地上に舞い戻り、遠路はるばるその女性を襲いに行くという事件があった。
米国メディアは「なんと狭い宇宙なんだw」と書き立てたが…この映画には何だかそんな雰囲気がある。
凄い寒冷地まで、恐らくはかなりの資材とスタッフで出かけ、長期間ロケを敢行して、多額の製作費をかけて作ったのは、壮大な南極物語…ではなく、ちっぽけなホームドラマなのであるw
観測隊のメンバーは隊長を父、料理人を母、雪氷学者や医師を兄弟とする疑似家族だ。
寡黙ながら明るい隊長、全員の食事に気を遣う料理人、気の強い雪氷学者、飄々とした医師、サボってばかりのずぼらな車両係等々が美味い料理に舌鼓をうったり、凍り付いた雪原にジュースでダイヤモンドを描いて野球したり、でかい肉塊を松明のようにして焼いたりする。
どれもちっぽけなお話しであり、どこにでもいそうな隊員たち…彼らが
喜び合ったり、喧嘩したり、酒を酌み交わしたりする映画。まさにホームドラマだ。
もちろん極地ゆえのこまごまとした楽しい仕掛けも出てくる。でも、中身は隊員たちの日常生活の情景(とくに食事)と個々の人柄を楽しむ映画なのである。
洒落た企画の意外性が楽しいし、食事がどれも美味そうで見惚れる。俺はステーキを焼くシーンと中華を作るシーンが好きだな。あと、伊勢海老のエビフライには笑った。
食という最大の娯楽
南極越冬隊の日々を、料理担当である主人公視点でとらえた作品。
ゆえに主役は厳しい大自然や、過酷な調査ではなく、
極寒の中にあって暖かな食卓と、囲む隊員たちだ。
いささか男だらけのホームドラマのようにさえ感じながら観る。
極限の環境はやはり人を狂気に走らせるのか。
追い詰められてちょっと、おかしくなりかける人もいたり、
そりゃあ、閉鎖空間、陽も当たらずではメンタルやられるだろうなぁと思う。
だとしても必ずすくのは腹で、食こそが最後の砦と皆の期待を集める。
たとえばこれはそんな極端な話だが、でなくともやはり日々食は
栄養を摂取し、命を繋ぐだけではもう成り立たない、今やエンタメであり娯楽だろう。
基地で食卓を囲む隊員たちを見ていて飽きないのが
りその証拠だと思えて仕方なかった。
特に何ら事件が起きたり謎が投げ込まれるわけでもないのに、
まるっ、と気づけば二時間、見てしまえるその魅力は、ちょっと形容しがたい。
生命の維持に欠かせないながらも、それでいて最大のエンタメである食の偉大さ。
本作の成功は、最強タッグがうまく料理された結果、と観る。
コミカルでヒューマンドラマ
予告で惹かれて、鑑賞。
おもしろかった。
コミカルなんだけど、ヒューマンドラマな雰囲気もあって、見た後ほんわかした。
タイトルも主役も、南極料理人なんだけど、
観測地にいるそれぞれが個性的で、どの人のキャラクターも好き。
個人的には、伊勢海老のくだりが好き。
あと実際どうかは分かんないけど、
観測隊の皆さんは、不便な中で、
水、ご飯、トイレ、電話、Fax、時間等、
工夫して、耐えて過ごしておられるのが伝わった。
のほほんと
した内容で特になにも考えることなく観れます。
軽すぎず、かといって重い内容でもなく
クスッと笑えるようなところから
ちょっと真剣なところもあったり
なかなか良い映画でした。
堺雅人さん、やっぱいいですね。
リアルな「死んじゃうよ」
最初、シャキッとした堺雅人が
徐々に崩れて行く様が、リアルで(笑)
南極……過酷な環境、ウイルスさえも生存出来ない寒さ
三泊四日とかじゃないんだよねー
「帰りたいわー帰ってパチンコ行きたいわー」
この言葉が全てを物語っているなぁ
何回でも見られる
だれもが楽しめる映画
夏休みに家族で観てもよし。
ひとりで晩酌で観てもよし。
楽しくおかしいのに
どこか侘しく
でも大人なら憧れる
そんな雰囲気でした。
こういう確実に起こっているのに
エンタメ化しないと見る機会が少ない事を
映画にしてもらえると嬉しいですよね。
非日常なのに、
生活は我々と同じことをしなければいけない
というか、日常を目指してるのが
やっぱり切なくて可笑しい。
キャラも立ってて
みんな可愛くて愛おしく見えてきますな。
髭とかで時間の経過を表すのもうまいし、
一人一人の個性を食事シーンで表現するのもすごい。
お気に入りシーンは、
ゆかちゃんが内緒で西村さんとお話しするシーン。
内緒なのがまたたまらないよ〜
何回も定期的に見る映画
堺雅人が昔からずっと好きで堺雅人のでている作品はほぼ見ている。
南極料理人、クヒオ大佐、鍵泥棒のメソッド、この3作が映画では好き。もちろん、ドラマのリーガルハイと半沢直樹も好きだ。
ちなみに僕自身、堺雅人に似てると言われた事があり、まさかと思いながら、ニヤついたことがある。えへへ。
この映画は半沢直樹でヒットする前の堺雅人でゆるい癒やしの映画だ。
間宮兄弟に並び、なぜか定期的に何度も見たくなる珍しい映画だ。好きなところは以下でしょうか。
※堺雅人の役柄が程よい人との距離感を持ちながらの温かく優しいところ。無精髭が少しはえた堺雅人もなんか好きですね。
※登場人物が個性的で人間くさい。南極に24時間共同生活をするという特異な環境もあり、本来なら他人に見せないような普段の姿や、感情の浮き沈みなどよく表現されているところ。引きこもる人がいたり、ラーメンを隠し食べたり、恋人に振られたりなどなど。
※出てくる料理がいちいち美味しそうだ。堺雅人の手際と作っている過程もいい。普通のおむすびがこんなに美味しそうに見える映画はない。なぜだろう。印象的なのは、やはりラーメンを麺から作る下り。みんなの目を輝かせる姿が微笑ましい。
食べることは生きること、身体は食べ物からできている。人間の本質が見えてくる映画なんである。
ドラマおもしろ南極料理人かなり別物〜
ドラマ「おもしろ南極料理人」が面白かったので観ました。
こちらの映画の方が、昭和にタイムスリップした感じやむさ苦しさが生々しい感じがして本物に近いんだろうなって想像できますね。
日本映画に多い「間」が多用されていて好みではなかったのが残念ですが、ドラマとは全く別物としてみたらそれはそれで面白かったです。
【”美味しいモノを食べると、元気が出るよね!”南極基地で繰り広げられる濃い8人の面子の日々を描いた作品。沖田修一監督作品に外れなしの法則が始まった作品でもある。】
◆原作は読んでいたが、面白きテイストはそのままに、沖田監督が書いた脚本が冴えわたる作品。
◆面白き点は数々あれど、
・ええっ、伊勢海老をエビフライにしちゃうんですかい!
食卓に整然と並ぶ、伊勢海老フライ。隊員たちの反応は微妙で・・。
- 本にも書かれているが、この舞台のドームふじ基地(高度3800M 昭和基地から1000キロ内陸にある基地)でも、伊勢海老だけではなく、鮑、A5級のステーキ肉、等々毎年送り込まれる観測隊のために用意された高級食材が山の様にあるそうである。 何しろ、食べるのだけが楽しみな一年間だからねえ。-
・貴重な水を湯水のように使う車両主任(古館寛治)や、ラーメン命の隊長(きたろう)。恋人に連日、高い電話代を払いながら電話する兄やん(高良健吾)。雪氷学者(そんな学者がいるの! 生瀬勝久)等々、濃ーい面子8人の料理を担当する西村(堺雅人)。
・彼らの、雪上野球のシーンや、毎朝の歯磨き(と、おトイレシーン:壁には「雪はあるが、水は無い」と言う、張り紙が・・。)、毎朝のラジオ体操シーンの、面白さ。
<夜な夜な、ラーメンを食べる人たちのお陰で、朝は茹でガニ・・。普通は、喜ぶのにがっかりした隊員たちの姿。だが、雪氷学者本さんのアドバイスを受け、西村はラーメンを作り、皆に振舞う・・。
嬉しそうな隊長たちの表情。
何気ないシーンをホンワカとした面白きシーンに仕立て上げる沖田修一監督を知った作品。彼は、基本的に私が貴重な存在だと思っている自ら脚本を書く監督でもある。
この作品後の活躍は周知の事実であろう。>
シリアスに「仲間が必要なんだ」と言ってたシーンから麻雀のシーンへ(笑)。
細かなエピソードばかりなんだけど、笑えるシーン満載だった。一貫したストーリーなんてないけど、極限におかれた様々な人間の心理を面白可笑しくできるなんてすごいことだ。日常生活じゃありえない出来事だもんなぁ。最初は楽しく過ごせたけど、ラーメンをこっそり食べる者が出てきたりして、それが終盤のラーメン作りに結びつく。オーロラを観ることも忘れて・・・ただ、ここでオーロラを観客のためにこっそり用意してあれば、もっと良かったような気もする(笑)。
高良健吾が恋人に「好きな人ができたの」と電話口で言われたのは痛さが伝わってきた。それを“声しか聞いたことのない好きな人”に結び付けて、最後にKDDIの清水さんとして登場させるのも上手い(この部分は実話じゃないだろうけど)。
ロケは北海道だったらしいけど、知らずに見てたから、どうやって撮ったのかと心配してしまった。
穏やかに見れる
特に大きな事件事故があるでもなく強烈なキャラの登場人物がいるわけでもないけど、たまにくすっと笑えていい感じに見れる。映画のタイトルからも予想ができる通り食事のシーンが多く、そしてなんてことない料理ばかりなのに南極の僻地で1年半過ごす彼らの唯一の楽しみであるそのごはんを食べるみんながとてもおいしそうだったり、たまに意味ありげだったりでとてもいい。
南極の氷でかき氷食べるのとか野球やっちゃうシーンとか手作り感満載のパーティーのシーンとか好き。
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