「原作未読です。 「別になんだっていいよ」「メシ食いに南極来てるわけ...」南極料理人 まゆうさんの映画レビュー(感想・評価)
原作未読です。 「別になんだっていいよ」「メシ食いに南極来てるわけ...
原作未読です。
「別になんだっていいよ」「メシ食いに南極来てるわけじゃないんだから」丁寧に味付けした料理に「醤油ドバドバーッッ」…ぞんざいにされがちな料理担当、堺雅人ですが文句も言わず黙々と基地のメンバー8人分の食事を作ります。しかしストーリーが進むにつれ、食事の
担うものの大きさを痛感せずにはいられません。体の健康だけでなくメンタルさえも左右する命綱、幸福の源。世の料理担当のお父さんお母さん方、主夫婦の皆さま、毎日お疲れ様です。
作中「おいしい」というセリフが1度でもあったでしょうか?よく覚えていませんが、とにかくメニューがどれも美味しそうです。実際あんなものが出てくるのかは分かりません、これは映画なので。でも非常にバラエティ豊かでお刺身、アジフライ(?)天ぷら、ぶりの照り焼き、野菜のおひたし、おにぎり、豚汁、ステーキ、エビフライ、ラーメン等々。不出来の料理さえ愛しい。べちゃっとした唐揚げ。そういうの、ありますよね。私も色々思い出しました。幼少期、母が一時入院中に父が作ってくれた、しょっぱすぎる野菜炒め。 母に早く帰ってきて欲しいと切望しましたね。亡き祖母が春になると必ず作ってくれた草餅。母の不格好なアイスボックスクッキー。きりがありません。なんか泣きそうです。
人間、モリモリ食べて成長して、だんだん揚げ物が胃に重く感じるようになって、そのうち食べられなくなって、台所に立つこともできなくなって、年取って死にます。作ることも食べることも本当に幸せなことです。
個人的に好きなシーンは「ああ…下の歯なのに」笑 食らしく「歯」っていうのもいい。
最後は割烹着を着た堺雅人が完全にお母さんになってましたね。
8人家族だった。反抗期の息子とお父さんも居た。
俳優さんみんな良かったです。それぞれ良い仕事してました。男くさくて、エンドロールで流れる奥田民生もピッタリでした。
鑑賞後はなんだか料理をしたくなるから不思議です。普段は面倒くさいな~が先に立ってしまうのですが、明日は楽しく作れそうな気分です。何にしようかな。