「すごすご、のそのそ、とぼとぼ、キラキラ。」のだめカンタービレ 最終楽章 後編 きりんさんの映画レビュー(感想・評価)
すごすご、のそのそ、とぼとぼ、キラキラ。
「音楽と真っ正面から向き合うこと」、
「先輩に好きになってもらうために音楽をやること」、
一つを採ってもう一つは捨てるべきなのか?その間でうろたえるのだめがとっても良い味を出してました。
思い出したのは、
ロベルト・シューマン死後、残された妻クララ・シューマンにプロポーズをしながら(求愛を込めて)作品を献げ続けて、しかし結局クララの愛を勝ち取れなかった重鎮ブラームスの事。
先日のFMのクララ・シューマンの特集は聴きごたえありました。
クララは当時のヨーロッパでも名の知れた作曲・ピアノ演奏家だったのです。
音楽家同士でシューマンとその弟子のクララは結ばれ、残されたブラームスはとうとう生涯独身を・・
のだめ&千秋カップル同様音楽の背景には痛くて悲しい恋のエピソードがたくさんあります。
撮影は、
俳優の演奏風景は上体のみ。鍵盤上の手のシーンは別のピアニスト。違和感がないようにずいぶん訓練と工夫をしていてその作り込みには感服。
そして
のだめのベートーベンや、ルイのラヴェルの演奏が、音量・テクニック共にちょっと尋常でないと思っていたらまさかのラン・ランの録音とか贅沢過ぎ♪♪♪
劇場のロビーシーンでラン・ランのポスターが見えてまさかと思ったらやはり。
コミックの原作に昔大はまりにはまった僕です。テレビドラマ編~劇場編と全巻を一気に楽しみました。一気に観ることで劇場版後編への評価は下げポチを免れると思います。
上野樹里は唯一無二。
ギャグ演技の彼女を見くびってはいけない。身体能力も、イメージ通りに表情をコントロールするスキルもずば抜けてます。
キャスティング担当者はこの娘を発見して飛び上がったでしょうね。
オリジナルサウンドトラック、買いました。これ初めてです。