劇場公開日 2010年4月17日

のだめカンタービレ 最終楽章 後編 : インタビュー

2010年4月9日更新
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水川あさみ、終生のライバルと出会えた「のだめカンタービレ」

女優・水川あさみの勢いが止まることを知らない。今年に入って公開された出演作は「彼岸島」「今度は愛妻家」と続き、TVドラマ版から出演し、いよいよ完結編となる「のだめカンタービレ 最終楽章 後編」が4月17日に封切られる。足掛け3年半近くにわたり演じてきた三木清良という役どころが、水川に何をもたらしたのかに迫った。(取材・文:編集部、写真:堀弥生)

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■私も白黒つけたがる

水川が演じた三木清良は、ドラマ版では桃ヶ丘音大バイオリン科に所属。スイス・ウィーン帰りの優秀な学生で、“のだめ”こと野田恵(上野樹里)や千秋真一(玉木宏)らかけがえのない友や、固いきずなで結ばれる恋人の峰龍太郎(瑛太)と出会い、触発され、成長していく。劇場版では単身ウィーンへ渡り“武者修行”中。「のだめ後編」では、限られた登場シーンのなかで独特の存在感を放っている。

昨年12月19日に公開された「のだめカンタービレ 最終楽章 前編」は、のだめと千秋のその後を軸に描かれているが、今回は清良と龍太郎にも変化のきざしが見え隠れする。個性あふれる仲間たちに囲まれた居心地の良い空間から、あえて進退きわまる環境へと自らを追い込んでいく清良。

「私もどちらかというと気が強かったり、白黒つけたがる方なので、そういう点は似ているかもしれませんね。それに、バイオリンに対する自信と情熱。あそこまで夢中になれるものがあるというのは羨ましくもあります」

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劇中で訪れる清良と龍太郎の再会の舞台となったのは、のだめと千秋のいる仏パリ。父の粋な計らいで、思いがけず清良の出場するコンクールへと龍太郎は駆けつける。「東洋の真っ赤なルビー」という横断幕にはじまり、演奏終了まで自らの存在をひた隠す健気さに至るまで、ありったけの愛情表現を行動で示すパートナーについて「本当にかけがえのない存在だし、ドラマ編ではライバルだったこともあるわけで、戦友のようなところもありますね。清良の性格上、素直では全然ないし強がったりかわいくないところもあるんだけど、それを素直にさせてくれるのが峰なんですよ。すごくお似合いのふたりだと思います」と説明する。

2部作となった劇場版の海外ロケは、4カ国に及んだ。パリでは、上野や玉木、瑛太、小出恵介、ベッキーらと創作料理店で食事をともにしたという。水川にとって、“のだめファミリー”の存在は不思議な立ち位置にあるようで「すごく仲良しって感じではないんですよ。ただ、困っているときに自然と手を差し伸べたりする気遣いができる集まりではありますね。誰かが失敗をすれば笑って茶化したりもしますし、そういうなんでもない関係性ができているっていうのは特殊ですし、今までになかった関係ですね」と笑う。

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■奥行きのある人になりたい

主演級やヒロインはもちろん、バイプレーヤーとしての役割もそつなくこなせる水川。今後、女優としてどんな方向に突き進んでいくのだろうか。水川の口から即座に出てきたのが、“のだめファミリー”の存在で「いろんな人とやりたいですが、“のだめ”で一緒だったメンバーと違う形でやってみたいですね。全く違う話ができるのなら、みんなにとって新たな挑戦にもなるわけで。そういった中から生まれてくるものってたくさんあると思うので、楽しみのひとつですね」と目を輝かせた。

“のだめファミリー”は同年代の集合体なだけに、今後、別作品での共演は十分に考えられる。3年半近くにわたり刺激し合ってきた者同士が再会したとき、どんな相乗効果をもたらすのか……。そんな来るべき“Xデイ”に向けて、水川は地に足をつけて女優業をまい進しようとしている。「今、ひとつひとつのお仕事をちゃんとやっていくことが先につながっていくと思うので、とにかく楽しんでやっていきたいですね。ひとつのイメージにとらわれたくないので、いろんな役をやりたいんですよ。引き出しを多く持っていたいし、奥行きのある人になりたいんです。お芝居に対しても、人としても」

インタビュー2 ~瑛太が語る「のだめ」ファミリーのこれから…そして峰龍太郎の夢
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