「犬ってすごいです。日常にある奇跡的なこと(日常生活全部かもしれないけれど・・・)かもしれないです。」マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと Push6700さんの映画レビュー(感想・評価)
犬ってすごいです。日常にある奇跡的なこと(日常生活全部かもしれないけれど・・・)かもしれないです。
マーリーの暴れぶり以外は、日本でもありそうな、特にめずらしくもないストーリーで、何がおもしろいのかよくわからなかった。
子供と犬が、かわいいということなのか?という程度でした。
コメディーだろうと思って見ましたが、特に笑えるところもなく、いたって現実的な映画でした。
でも、見終わった後、よく考えたらすごくおもしろくなってきた。
題名のとおり、マーリーのバカで言うことをきかないところがポイントなんだと気づきました。
犬の映画っていっぱいあるけど、利口で従順な犬が出てきて、その利口さと従順さで、涙をさそうみたいなものがほとんどでした。
でもこの映画ではバカで、言うことをきかないので、そのパターンに入っていない。
利口で従順だと、犬ってそんなものか?と流すところなんだけど、この映画ではバカで言うことをきかないので、いったい犬って何?と思えてきます。
でも、マーリーはバカで言うことをきかないけれども、主人や家族は大好きで、いつも一緒にいるし、それは生涯かわらない。
アメリカ人は家族、家族と言うけれど、現代では環境が変わると割と簡単に崩壊します。
恋人は言うに及ばず、友人だって同じです。
でも、犬は違う、犬には大きな家や高い車は関係ないし、あくまで飼い主の愛情が一番です。
環境が変わってもどこまでもついてくる。
南極物語とか考えると、餌をもらえない劣悪な環境に捨てられても、あくまで飼い主の愛情を忘れず、待っているかもしれない。
これってすごく奇跡的なことで、死んでしまえばもちろんなくなるけれど、哲学的に言えば「存在」に近いものと言えるのでは?と思いました。
このストーリーは、ありふえれた日常にある、奇跡みたいなものを表現しようとしているのかもしれない。
テーマが素晴らしいし、言いたいことはわかるんだけど、、映画としてはあまりおもしろくないのがちょっと残念です。