「寛政大学の雄姿を、しかと見届けよ!!」風が強く吹いている septakaさんの映画レビュー(感想・評価)
寛政大学の雄姿を、しかと見届けよ!!
箱根駅伝のゴールを見るだけのために、
箱根に旅行してしまうほど大の駅伝好き。
お客様は6名しかいませんでしたが、
ドキドキと心臓を昂らせながら上映を待ちました。
★彡 ★彡
いやぁ、いいレースを見せてもらいました
ラスト、エンドロール中、泣いちゃいました
〈 速いでなく強い 〉
〈 本当の力を引き出す情熱 〉
さすが、順撮り!
さすが、本物の大学駅伝チームと一緒に練習をした!!
それだけの熱いパワーと気合を感じました。
それにしても、駅伝シーンの撮影。
大変だったのではないでしょうか。
まず、ロケ地。
公道を貸してくれる場所、日付、限られていますよね。
そして、エキストラ。
沿道の観客、そしてランナー。
それにも関らず、天気もつながっていましたし、
一箇所だけ「これ箱根駅伝沿道じゃないよね」と
丸判りのシーンがありましたが、それ以外、なんの違和感もおぼえませんでした。
序盤は、正直心配だったんです。
このメンバーで箱根を目指すなんて、
初期設定そのものに無理がないかって。
でも、ハイジの人柄に惹かれたわけではないでしょうが、
途中から、そんなことどうでもよくなってしまったんです。
ストーリー、先は読めるんです。
でもでも、なにが起こるのか、
観たくてしょうがなくなる。
それだけ、観衆を引き込む力を
この映画は、しっかりと内包をしてくれていました。
◇ ◇
箱根駅伝を舞台にするにあたり、
気にしていたことがひとつありました。
実況を入れるのか、どうか。
入れるとするのなら、アナウンサーは誰がやるのか。
実況が入る!
日本テレビ河村アナウンサーだと声でわかった瞬間、
私の中では「この作品はよほど下手を打たないかぎり成功だ」と確信しました。
だから、次の疑問。
アナウンスは台本だったのか、アドリブだったのか。
ラストは、絶対台本でしょう。
ただ、それ以外のシーン。例えば、
オープニングはアドリブだったのではないかと。
ラストのクライマックス。
大森監督、安易な感動でなく、
あくまで主役はランナーを貫いていました。
詳しく書くとネタバレになるので伏せますが、
オトでなく、河村さんの実況をあてたほうが、
絶対に、観衆(視聴者)の涙を誘えるはずなんです。
それを、あえて避け、
ランナーにスポットをあてた。
その心意気に余計に泣けちゃいました(苦笑)
この劇中どおりのレース展開なら、
5区か10区。どちらかで瞬間最高視聴率を叩きだすでしょう。
2010年の箱根駅伝でも似たようなレース展開にならないかなぁ、と
思っている日本テレビ関係者は絶対にいるはずです。だって、今年の場合
日並びの関係で、年間平均視聴率の集計が2010年1月3日までになります。
打倒フジテレビ!!のために、視聴率20%に少しでも上積みが欲しい筈ですから。
あと、今作の実況に
NHK総合ラジオのアナウンサーにも出演してもらい、
翌年のシード争いばかりを撮影し日本テレビが実況漏れを
してしまう場面を入れれば、スポーツ中継にまで、より突っ込んで、
警鐘を鳴らせたのに、と思ってしまったわたしは、駅伝マニア過ぎでしょうか(苦笑)
★彡 ★彡
大感動をさせてもらっただけに、
気になったことを、あとひとつだけ。
どうせなら対戦相手のランナーにも
気を配ってもらいたかったです。抜かれるとき、
普通あそこまでリアクションは、大きくないです。
レース中に恋愛話を持ち込むなど、
遊び心を発揮するのは、主役の寛政大学だけで十分。
ダンテ・カーヴァーさん(ソフトバンクCMのお兄ちゃん)には
大笑いをしちゃいました。あのレース中のナレーション、最高です(笑顔)
体を張った演技を魅せてくれたランナーたち。
特に、林遣都くん、小出恵介くんには圧倒されました。
10名のランナーの雄姿を、是非その眼に焼きつけてください!!