「消化不良」蟹工船 桑田義雄さんの映画レビュー(感想・評価)
消化不良
私は原作は読んでいないので、蟹工船に関する知識はこれだけ。
ストーリーが残念ながら完結していない。
「さあ、この後、どうなるでしょうか?」と、視聴者の想像力にゆだねる終り方。
そして、誰もがハッピーエンドを想像し得ない事は容易にわかる。
労働組合の結成の必要性を説いた映画だが、その労働組合による運動は、この作品の中では失敗し、おそらく、視聴者の想像にゆだねられた二度目の運動も、成功しようがない。
なぜならば、相手は軍隊だから。
この作品を別にしても、今日、労働運動は無意味と化している。
なんとも悲しい現実である。
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