「フジはリメイクがお好き。」サイドウェイズ いきいきさんの映画レビュー(感想・評価)
フジはリメイクがお好き。
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どんな経緯でそうなったのか、
アカデミー賞にも絡んだハリウッド作“サイドウェイ”をリメイク。
そのウリ文句が実写邦画歴代NO.1の“踊る”を手がけたフジと、
洋画歴代NO.1の“タイタニック”を手がけた20世紀フォックスが製作!
というのがフジテレビらしい。
同じ様にリメイクされた“ヘブンズ・ドア”を試写会で観た時は、
それなりに笑えて楽しめたんだけど、
その後に“ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア”を観て、
元ネタの良さを殺していたんだなと思ったが、
今回は先に“サイドウェイ”を予習してからの鑑賞。
何故に英語の字幕が残っているのかとか、
何故に亀山千広は声の出演をするのかとか思ってしまうが、
それでも、海外ロケで海外スタッフということがよかったのか、
元ネタとは違って少しコメディ色を強めた、
傑作とは思わないが、ほどほどに笑えて、楽しめる作品にはなっていた。
また元ネタのテイストを変えてしまってるとも言えますが・・・。
4人の基本設定は小説が脚本になってたり、売れない役者が、
子供から大人まで気が付くような
人気のあったキャラを演じていた事になっていて、
その“キャプテン・ニンジャ”ネタで何度も笑いをとったり、
イケイケだったのがキュートな女性像になってたり、当然微妙に違うし、
何よりも鈴木京香が小日向文世の留学生時代の
教え子だということが大きな違い。
過去の女性をウジウジと引きずっていた男が、旅で素敵な女性と知り合い、
自身の人生を見つめ直し、
ちょっと勇気を出して1歩、いや半歩踏み出すみたいな元ネタが、
設定が変わることで、ちょっと違う踏み出し方になっているのは、
何か違う気がしないでもない。
自身のことを題材にしていたことは変わらないが、
父親のことを書いていた小説が、
自身の恋愛を題材に脚本を書いていることも、
変える必要はなかったんじゃないだろうか。
変わっていることもあるが、
要所では元ネタと同じ様なシーンが出てくるのは、
強引さを感じたりもする。
でも、生瀬勝久の“ガッテンダ”キャラに、
菊地凛子の天然なボケをかますキュートさに、笑わされちゃったんで、
哀愁たっぷりの大人の映画というよりも、
そこそこ笑えるコメディとしてはいいんじゃないでしょうか。
リメイクした意味とか、元ネタの良さを活かせてるかとかを考えなければ。
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