「物語としての映画化には無理があったような…」ココ・アヴァン・シャネル KENZO一級建築士事務所さんの映画レビュー(感想・評価)
物語としての映画化には無理があったような…
私はファッションの世界に
興味を持つ人間ではないが、
NHKのドキュメント番組等で
幾度となくココ・シャネルが
第二次大戦中はナチス協力者だった
との話から、そんな点がどう描かれているか
との興味から鑑賞してみた。
しかし、この作品は、
それこそ私が望んだ彼女の時期を全く中抜き
して、名を馳せる前の時代から
いきなり成功後の彼女に話が飛んだ
ことには大変驚かされる展開だった。
多分に、
愛と結婚に関する物語と言ってしまっては、
この作品への理解が足りていないと
吐露することになるのかも知れないが、
愛人の交通事故死が
シャネルの成功のタイミングとも
直接関係は無いようだし、
シャネルの芸術性に繋がるべくの恋愛日記
としての意味性を有しているのかなと思うと
そうは感じられないので、
だとしたら、
彼女の人生はドキュメントで語ることで充分
だから、
物語としての映画化が相応しいとは思えない
内容の作品に感じた。
ただ、成功後のオドレィ・トトゥが
シャネルを充分に彷彿させたのは、
トトゥの名演技を証明していたのでは
ないだろうか。
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